Bruno Joly
2015/01/21
仏アルモーリュックスがメンズの新ラインを追加、海外展開に注力へ
Bruno Joly
2015/01/21
仏「アルモーリュックス(Armor Lux)」グループが、メンズコレクションに新ラインを追加し、海外展開を加速する意向を発表した。同グループは、国産のマリンウェアやカットソーで知られるブルターニュ地方発の老舗ファクトリーブランド「アルモーリュックス」をはじめ、「テール エ メール(Terre et Mer)」「ベラック(Bérac)」など複数のブランドを展開。「ジースター(G-star)」で16年の経験を持ち、昨年より同グループの開発ディレクターを務めるブリュノ・リシェウスキー(Bruno Lischewski)は、今後3年間で輸出の割合を5%から30%へ、特にメンズ製品の輸出は現在の15%から50%まで引き上げたいとしている。
「アルモーリュックス」は、1月19日〜21日にベルリンで開催された展示会「シーク(Seek)」に続き、1月23日よりパリで開催される「マン(Man)」で、新コンセプトのコレクションを発表する。メンズはアラン・ミラン(Alain Miran)、ウィメンズは元「プチバトー(Petit Bateau)」のカミール・セガラ(Camille Cegarra)が手掛ける。リシェウスキー氏は、「特にメンズの新コレクションで、大きな変化を感じてもらえると思う」 とコメント。
同グループはまた、2015年秋シーズンより、メンズのパーマネントコレクションに加え、新たにスポーツウェアラインと「エリタージュ(Heritage)」ラインを立ち上げる。「Heritage」ラインは、2014年2月より「ポール&ジョー(Paul & Joe)」のメンズデザイナーを務める韓国系ベルギー人のJungho Geortayがデザインを担当。独創的なプリントを得意とするJungho Geortayが、マリンウェアをどのように解釈するかが注目される。一方、スポーツウェアラインでは、「コンテンポラリーマリン」「ミリタリー」「スチューデント」の3つのテーマを軸としたコレクションを展開。マリンテイストのボーダーカットソーのほか、Tシャツ、パンツ、ピーコートを追加し、メンズのアイテム数はこれまでの80点から150点へと拡大する。
リシェウスキー氏は、ジーンズやスポーツウェア市場に食い込み、「ディーゼル(Diesel)」「トミー ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)」「リプレイ(Replay)」「ボス オレンジ(Boss orange)」「デニム&サプライ ラルフローレン(Denim & Supply Ralph Lauren)」といったブランドと肩を並べたいと意気込みを語る。「消費者による買い控えが見られるが、今後はその分、質の良い商品が求められる。当グループはニット製品のスペシャリストであり、長く愛用できる商品として定評を得ている」。
同グループはまた、コレクション拡充と同時に、海外展開の加速を狙う。既に「トップショップ(TopShop)」や、ロンドン&日本の「ドーバー ストリート マーケット(Dover Street Market)」と提携。日本では、「アーペーセー(APC)」「レペット(Repetto)」「マリメッコ(Marimekko)」などを展開する伊藤忠商事と販売契約を締結した。
フランス国内の販売拠点は600〜700カ所で、そのうち約200カ所ではメンズも取り扱う。グループ全体の売上高は約9500万ユーロ(約130億1500万円)。フランス国鉄(SNCF)やフランス郵政公社などの制服も手掛けており、総売上の約5割を占めている。
(2015年1月21日現在、1ユーロ=137円で換算)
不許複製・禁無断転載
© 2024 FashionNetwork.com