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伊勢丹シューズPBパリ出展、“新しさ”に注目集まる 海外展開拡大の足がかりに

掲載日
today 2016/02/09
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 三越伊勢丹ホールディングスは、1月22~25日、パリのファッション展示会「プルミエールクラス(Première Classe)」に「イセタンシューズ(Isetan Shoes)」として初出展を果たし、合計100社以上のバイヤーが来場。高評価を受け、今後の海外展開への可能性も広がった。

「ニューニュー」(左)、「ファセッタズム」(右)との協業


 今回は自社シューズブランド「ナンバー・トゥエンティワン(Number Twenty-One)」から約200型を展示し、企業メッセージである「This is Japan」を合言葉に、日本のクリエーションをアピール。日本のクリエイターとのコラボ商品と、日本の高機能素材を使用した商品、2つの基軸で「伊勢丹から世界へ」を打ち出した。
 
 中小規模の若手ブランドにとって、シューズは参入障壁が高い。ウェアに比べて足元のバリエーションに乏しいことに着目した三越伊勢丹は、「足元から世界を変える」をテーマに、日本人デザイナーのクリエイティビティと、同社の安定した生産体制やノウハウといった企業力を合わせ、新しい形の商品を開発した。

 デザイナー協業商品の要となったのは、「ファセッタズム(Facetasm)」と「ニューニュー(Newneu.)」だ。16年春夏からのコラボレーションとなる「ファセッタズム」は、その高いデザイン性が評価され、高感度なショップを中心に引きがあった。また、カスタマイズシューズを提案した「ニューニュー」との協業では、着想だけでなくパーツ一つ一つの精度にも支持が集まったという。
 
 また、有望な新人デザイナーにフィーチャーした「クリエイターズトウキョウ(Creator's Tokyo)」との協業でも、それぞれの個性を生かしたプレゼンテーションが成功、同社のノウハウが生かされた形で様々な層にアピールすることができた。
 
 素材分野でのコラボレーションでは、東レの「ウルトラスエード」やクラレの「クラリーノ」といった最先端技術を用いた商品を提案。上記の人工皮革のクオリティは勿論、ハンドメイドの東京製レインシューズは、ゴムの品質と靴としての完成度が特に高評価を得た。

「ウルトラスエード」使用の商品


 初出展ということもあり、海外のバイヤーの反応を見るためにも、あえて幅広い商品を揃えたという今回。100社以上が訪れたというバイヤーの国籍も様々で、フランス、イタリア、スイスといったヨーロッパ勢だけでなく、アジア、中東、アフリカ、南米まで層の厚い集客が叶った。
 
 日本のクリエイティビティとテクノロジーを集結した“新しさ”が、様々なカテゴリの業者に適切に評価された手応えは大きい。しかし一方で、今後への課題も残る。今回の出展の過半数を占めたメイドインジャパンの商品は、その品質が人気を集める一方で、関税や輸送費といった点で価格的な問題も浮上した。

 日本ブランドの海外進出でしばしば問題になる“価格”だが、「製作の方法や、輸出の仕方など工夫を行うこと」や、「取り組み自体の価値をより上げていくこと」で対応していきたいという同社。物流コストの最適化と、商品の説得力を高めるプレゼンテーションが期待される。
 
 政治的、経済的に厳しい状況が続く中、「フーズネクスト-プルミエールクラス」も、今期は来場者数がやや減少する結果となった。しかし、バイヤーの質自体は上がり、有名店からの来場が増えたという発表もある。
 
 海外に進出する日本のブランドは徐々に増加しているが、シューズの分野は未だ開拓されていない。今回の結果を生かし、ヨーロッパだけでなく、アメリカへの出展や、ショールームへの取り組みなど、様々な可能性を探っていくという。

 

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