伊藤忠商事がデサントとTOB期間中の話し合い打ち切りへ

 伊藤忠商事は2月28日、持分法適用会社のデサントに対しての 株式公開買い付け(TOB)の話し合いを打ち切ると発表した。両社はTOB期間中に本件について話し合いを続けていたが、デサントの経営陣がメディアに対 して一部事実と異なる発言を繰り返すなど適切な開示を行わず、投資判断に重大な悪影響を及ぼす可能性があるとし伊藤忠側から話し合いの終了を決定。引き続 きTOBは行われる予定だが、両社の対話はTOB終了後に改めて行うという。

デサントの公式サイトより

 今回のTOBは、伊藤忠商事が子会社BSインベストメントを通じて、普通株式1株あたり買付価格2,800円で実施すると1月末に公表。デサントの韓国事業への過度な依存や、ワコールホールディングスとの関係強化を伊藤忠商事への事前説明なしに決定するなど、コーポレート・ガバナンス体制を含む経営方針に問題があるとし、上限721万株の買い付けにより株式保有比率を最大で全体の40%に引き上げ、経営体制の見直しを要求するとしていた。

 しかしデサント側は2月7日付で「事前協議が設けられないままTOBが行われた」と反対の意向を表明。 今回のTOBで伊藤忠商事は最小限の資金で実質的にデサントの支配権を取得することが狙いだと指摘し、株主に経営リスクを負わせることや、企業価値の毀損 および株主共同の利益の侵害につながる可能性があると主張していた。その後、伊藤忠商事がデサントに対し和解案を提示したと日経ビジネス電子版が報じた。

 今回の伊藤忠商事の発表によると、TOBに至るまでにデサントの現経営陣 に対し、株主と向き合い、経営改善を図ることを繰り返し要請したが改善されず、デサントは対話を軽視する姿勢を強めているという。TOB終了後に改めて対 話の機会を設けるとしているが、デサントの定時株主総会までに企業価値が低下する可能性が高いと判断した場合は、臨時株主総会の招集を請求する可能性があ るという。

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