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円高と中国輸入関税引き上げでインバウンドに陰り? 観光客数増加も消費は減速傾向

掲載日
2016/05/25

 日本百貨店協会が発表した4月の全国百貨店売上高では、訪日外国人に対する売上高が前年同月比9.3%減となった。2013年以来3年ぶりの減少で、背景には円高と中国の輸入関税引き上げが影響しているという。百貨店全体の売上高も3.8%減の4536億円だった。


 一方で百貨店の外国人購買客数は7.8%増と、39ヵ月連続でプラスを記録している。また、18日に日本政府観光局(JNTO)が公開したデータでも、4月の訪日外客数は全体で208万人、単月過去最高を更新した。人数が増えている反面、一人当たりの消費額が縮小する傾向にある。
 
 実際、観光庁が4月に発表した16年1-3月期の訪日外国人旅行消費額では、一人当たりの旅行支出が前年同期比5.4%減となっている。特に買い物代が大きな比重を占めるのは中国だが、一人当たりの支出は11.8%減という数字に。

 観光庁の田村明比古長官は、先月行った会見の中で、旅行者の個人消費についての質問に対し、「11%程の減少の中で、8%強が対人民元と円との為替レー ト差が要因であり、残りが正味の元ベースにおける減少だと思う」と回答しており、「消費額について、国ごとに経済情勢、為替レートなど、様々な要因で変動 しうるものであり、今後とも動向を注意深く見ていきたい」と述べた。

 インバウンド需要の高いスイス製の腕時計に関しても、日本向け輸出額は3月に続き4月も減少、前年同月比で5.8%減となった。
 
 しかし、日本のインバウンド市場に明るい見通しを示す向きもある。イタリアの高級ブランド企業が加盟する団体アルタガンマ(Altagamma)と米コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニー(Bain & Company)が24日に発表した世界のラグジュアリー市場に関するリポートの中では、16年の日本の高級品市場が、中国人観光客による支出を追い風に5~7%と世界でも最大の伸びを記録すると予想されている。
 
 免税サービスのグローバルブルー(Global Blue)社の調べによると、一年のうち5月と10月に中国人観光客が大きく増加する傾向があるという。特に今年16年の5月は、ヨーロッパ、日本、韓国に向かう人数が跳ね上がるだろうと同社は見込んでいる。

 

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