2014/05/29
若手クリエイター育成を目的としたコンテスト「LVMH Prize」、第1回のグランプリ受賞者はトーマス・テイト
2014/05/29
LVMH(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)グループが5月28日、若手ファッションクリエーターの育成・支援を目的としたファッションコンテスト「LVMH Young Fashion Designers Prize」の受賞者を発表した。第1回目となる今回は、カナダ出身のThomas Tait(トーマス・テイト)がグランプリに輝いた。
2013年11月に開催が発表されたこのコンテストは、グローバルに活躍できるファッションデザイナーの発掘を目的としたもの。受賞者には、作品制作のための経済支援として賞金30万ユーロ(約4140万円)が贈られるほか、受賞から1年間にわたり、知的所有権、ソーシング、生産、流通、コミュニケーション、マーケティングなどファッションブランドに必要なあらゆる専門知識を学ぶ機会が与えられる。
トーマス・テイトはロンドンの芸術大学セントラル・セント・マーチンズを卒業後、2010年の秋冬コレクションでデビュー。現在、ロンドンでウィメンズコレクションを発表している。

コンテストの審査を行う選考委員会には、Nicolas Ghesquière(ニコラ・ ゲスキエール)やMarc Jacobs(マーク・ジェイコブス)、Karl Lagerfeld(カール・ラガーフェルド)、「Kenzo(ケンゾー)」のクリエイティブディレクターHumberto Leon(ウンベルト・リオン)、「Celine(セリーヌ)」のPhoebe Philo(フィービー・ファイロ)、Raf Simons (ラフ・シモンズ)、「Givenchy(ジバンシィ)」のRiccardo Tisci(リカルド・ティッシ)など、華やかなメンバーが顔を揃える。
LVMHグループのDelphine Arnault(デルフィーヌ・アルノー)は、「(テイトは)優れた才能を持ったクリエイター。LVMHが彼のブランドを支援できることを光栄に思う」 「他のファイナリストたちも今後、素晴らしい活躍を見せてくれると思う。ぜひ頑張って欲しい」と話した。

このコンテストではグランプリのみが予定されていたが、今回は急遽、特別賞を設置。特別賞は、Shayne Oliver(シェーン・オリバー)が手掛けるニューヨーク発のメンズブランド「Hood by Air(フッド バイ エアー)」と、インド・ムンバイ出身のSutradhar(スートラダール)姉妹が立ち上げたウィメンズブランド「 Miuniku(ミウニク)」に贈られた。
LVMHはまた、ファッションスクールを卒業した3組の若手クリエイターを対象に、「Dior(ディオール)」「セリーヌ」「ジバンシィ」でのアトリエ研修を提供。ニューヨーク州立ファッション工科大学(FIT)を卒業したPeter Do(23歳)、ブリュッセルのLa Cambreおよびパリのフランスモード学院(IFM)出身のFlavien Juan Nunez(23歳)、ロンドンのセントラル・セント・マーチンズを卒業したハセガワ・テルヒロ(29歳)の3人が選ばれた。
次回の「LVMH Prize」は、今年11月に応募受付を開始する予定だ。
(2014年5月29日現在、1ユーロ=138円で換算)
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