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2017/04/30
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大量生産と環境保全は両立するか?H&Mが目指す100%サステイナブル実現への施策

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fashionsnap
掲載日
2017/04/30

 H&Mが毎シーズン発表し、環境に配慮した持続可能な素材を使用するハイエンドライン「コンシャス・エクスクルーシヴ」の発売に合わせて、グローバルプロダクションの責任者ヘレナ・ヘルメルソンが来日した。同社は先日、2030年までに商品の100%をリサイクル製品またはその他の持続可能な原料を使用することを発表。商品のリードタイムが早く大量生産を続けながら環境問題に取り組むというパラドックスを、H&Mはどうやって解消しようとしているのか。

H&M グローバルプロダクション責任者のヘレナ・ヘルメルソン Fashionsnap


 ヘレナ・ヘルメルソンは1997年にH&Mに入社。バングラデシュ、香港のオフィスで経験を積み、2010年にスウェーデンの本社でサステイナビリティの責任者として従事し、現在はグローバルプロダクションの責任者として香港に在住。「品質」「サステイナブル」「リードタイム」を軸に中国やベトナム、カンボジア、ベトナム、インドネシア、インド、ミャンマーなどブランドの約8割を占めるアジアの生産拠点を中心に約900のサプライヤーの統括を行っている。
 
 2007年から毎年発表している「コンシャス・エクスクルーシヴ」はファッションとサステイナブルを両立させるというH&Mが掲げるミッションにおいて、同社が重要と位置付けるコレクション。サステイナブルに関連する事業では、新素材の開発やリサイクル促進のアイデアを一般から募集する「グローバルチェンジアワード(Global Change Award)」を設立するなど同社が注力する分野でもある。ヘルメルソンは「ファッション産業を正しい方向に導き、『サステイナブルであることはファッショナブルであること』を示していくことはグローバルリーダーとしての私たちの責任」と捉え、コレクションには毎年1つ新素材を使用したアイテムを製作している。今年は中国・海南島の海岸に廃棄されたフィッシュネットやボトルなどのプラスチックを特殊な方法で加工した再生ポリエステル「バイオニック(Bionic®︎)」を使用したプリーツドレス(2万5,999円)などをラインナップし、オーガニックコットン、オーガニックシルク、テンセル、リサイクルポリエステルなどを使用したウィメンンズとメンズ、コレクションでは初となるキッズを展開している。

 2030年までに同社が掲げた目標を具体的にどのように達成していくか、という問いに対してヘルメルソンは「いくつかの素材についてはさらに規模を広げていく。例えばコットンは長年培ってきたノウハウがあるのでオーガニックコットンを育てるサプライヤーを増やしていく。チャレンジングなのは素材から素材を作り出すこと。そこには技術革新が必要で、まだ未開拓の領域でもある。ここに投資し開発・研究を繰り返していくことで様々なサステナイナブルな素材を使用し目標に近づくことができると考えている」と自信を覗かせた。またファストファッションブランドと認識されながらもサステイナブルファッションを追求する意義を「服をたくさん作るからといって、私たちが地球から資源を過度に採取して良いという訳ではない。たくさん作るからこそ、地球や人に対して良いことを行なっていく。社会的な面で言うと例えば、バングラディシュでは賃金や女性の地位の向上などポジティブな変化を生み出している。一方で環境面でいうとまだできていないことが多い。素材を何度も使用できるようになれば、生産から消費までの矢印を一方通行ではなく、循環させていくことが可能になり私たちが提唱しているファッション産業の新たなバリューチェーン『Close the loop』のアイデアを実現することができる」と説明。消費者への浸透について「店舗での古着回収を2013年に開始し、日本をはじめ多くの人に取り組みを知ってもらうことになった。とてもいいマインドセットだと思っていて、消費者に身近なところからリサイクルの活動を知ってもらい、一緒になって参加してもらうことで我々のメッセージを感じとってもらいたい」と活動の手応えと参加の意義を訴えた。
 
 人間の五感に訴えかけるという「Human Senses」をテーマにした2017年のコレクションは、ウィメンズとキッズを渋谷と新宿店で展開し、メンズはオンラインストアで限定販売している。価格帯は税別1,299円〜2万9,999円。
 

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