fashionsnap
2015/04/12
中国市場で活躍する人材育成へ コンデナストのファッション校が上海に開校
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2015/04/12
コンデナスト社が運営するファッションスクール「コンデナスト・センター・オブ・ファッション&デザイン 上海(The Condé Nast Center of Fashion & Design Shanghai)」が今秋、上海に開校する。同校は、学術的なファッションコースを提供し、業界で活躍する人材育成を目的にした専門学校。上海校は、ロンドンにある「コンデナスト・カレッジ・オブ・ファッション&デザイン(The Condé Nast College of Fashion & Design) 」の姉妹校という位置づけ。

コンデナスト社は「VOGUE」や「GQ」「Vanity Fair」「Glamour」などのファッション誌を抱え、米国に本社を構える出版企業。2013年4月に開校した「コンデナスト・カレッジ・オブ・ファッション&デザイン」ロンドン校では1年間に及ぶファンデーションコースや10週間のコース、夏季集中コース、1週間の短期スタイリングコースなどが開設しており、開校から約450名の生徒が受講してきた。業界の第一線で活躍するデザイナーを講師に招くなど、独自のカリキュラムを組んでいる。国籍に関係なく応募が可能。
上海校は、繁華街の淮海路(わいかいろ)の通りに位置し、今秋からコースが開設する予定。開校に至っては、昨今、急成長する中国のファッション業界で、関連職を志望する学生数が増加しており、ファッション教育充実の必要性が高まっているという背景がある。コンデナスト・チャイナ社長のLiz Schimelはザ・ビジネス・オブ・ファッション(The Business of Fashion)のインタビューで「急速に成長する中国ファッション市場で優秀な人材を集めることは急務だが、実際に求められるスキルに学生が追いついていないのが現状」と市場のニーズと志願者の能力の間にギャップが生じていることを指摘。上海校では実践的な知識や経験が身につくコースを提供し、市場のニーズにマッチングする人材の育成を目指す。学校の理念やシステムはロンドン校と変りないが、上海校では、最先端ファッションにおけるテクニカル・クリエイティブコースを設けるほか、ロンドン校の生徒構成が国際的なのに対して、英語と中国語で授業を行うなど、中国人学生を意識したプログラム構成になるという。
同社は、今後の拡大計画を明確にしていないが、ロンドン校のディレクターNicholas Coleridgeは「中国の他にも、ファッションアカデミック教育の充実が必要な都市はいくつかある」とし、インドなどの国に目を向けていることを明らかにした。
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