2019/06/25
ファッションウィーク総括:2020年春夏メンズトレンド
2019/06/25
ロンドン、フィレンツェ、ミラノ、パリと主要都市の2020年春夏メンズファッションウィークが終了した。クラシックなワードローブやテーラードは、より自由でリラックスしたムードで復活。さらに、温暖化の影響か、猛暑を想定した着こなしも目立った。
1) 素肌に纏うセットアップ

スーツは来夏も鍵となるアイテムだが、よりリラックスした着こなしにアップデートされている。柔らかなシルエットやナイロンなどの軽い素材使い、くすんだ色やペールカラーの単色ルックなどが特徴だ。しかし中でも目についたのは、素肌に直接セットアップを纏うという着こなしだった。もう少しストリートなバージョンでは、中にフーディーを着せるブランドも。
2) ネクタイ

ネクタイもマストハブな小物として浮上している。やはり従来よりカジュアルに、首の周りにただ垂らしたり巻いたりという取り入れ方が正解だ。透明のPVCで仕立てた「アクネ ストゥディオズ(Acne Studios)」のように意外性のある素材や柄も目立った。
3) ミリタリー

ここ数シーズン続いたミリタリーは引き続きトレンドに。カーキやゴールドボタンのオフィサージャケットといった要素はもちろん、カモフラージュ柄が様々なランウェイに登場した。フラワーやボタニカルモチーフと混ぜ、アーティだったり牧歌的だったりと進化形カモフラージュに注目だ。
4) タイダイ

こちらも引き続き人気継続中のタイダイは、やはり進化を遂げてトレンドに躍り出た。70年代やボヘミアンというよりは、カモフラージュやグラデーションに溶け込む形で取り入れたアイテムが目につく。また、変わった素材に敢えてタイダイを施す試みも。
5) ドレス

メンズのワードローブにもドレスが浸透し始めている。パンツと合わせてチュニックのように着るライトなものや、シャツドレス、あるいは「ヴェトモン(Vetements)」で見られたマキシポロシャツのような形態など様々だ。この数年でポピュラーになりつつあるユニセックススタイルの延長と言えるだろう。
6) クロスボディポシェット

コンフォートな洋服に合わせ、荷物に動きが束縛されない工夫も加わった。アイウェアケース、財布、マイクロバッグ、ポーチサコッシュなどを斜め掛けするスタイルが様々なランウェイで見られた。人気のボディバッグも来夏はビッグサイズに。シャツやジャケットとクロスボディポーチの柄を合わせた「ヴァレンティノ(Valentino)」、「MSGM」のような提案も面白い。
7) ナイロン

テッキーな素材がコレクションを席巻し、特にウィンドブレーカーはあちこちに登場。ジャケットからシャツ、ショーツ、パンツとあらゆるアイテムに風をはらむ薄いナイロンが用いられていた。
8) ジャングル&トロピカル

ジャングルや熱帯からのインスピレーションが豊作だった今シーズン。レオパードはもちろん、ゼブラ、タイガーなどアニマルモチーフや、トロピカルでエキゾチックなな花や草木のプリントが多く見られた。
9) パンチングニット

穴の開いたニットが来夏のキーアイテムになりそうだ。涼し気であるだけでなく、セクシーでセンシュアルなムードをメンズワードローブにプラスしてくれる。
10) サロート

年々暑くなる夏に備えて、薄着のルックが増えている。ビーチの装いがそのままランウェイに登場したようなものも目立ったが、中でも小物としてはパレオやサロートのような"バスタオル"がイン。「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)」、「ルドヴィク・ドゥ・サン・セルナン(Ludovic de Saint Sernin)」のほか、「パルジレリ(Pal Zileri)」では白いシルクジャケットの下にパンツ代わりに合わせられていた。また、「ランバン(Lanvin)」はタオル地のドレスのようなアイテムを提案。
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