2017/10/17
東京ファッションウィーク2日目、20周年の「トーガ」が見せた"人間像"
2017/10/17
2日目を迎えたAmazon Tokyo Fashion Week。「アキコアオキ」と「モトゴー」がフレッシュなコレクションを披露したほか、20周年を迎える「トーガ(Toga)」は新国立美術館で凱旋ショーを行った。
「アキコアオキ」のパステルレイヤード、「モトゴー」が描くポップなノスタルジー

2度目となる単独ショーを披露した「アキコアオキ(Akikoaoki)」は、レイヤードスタイルにコードやベルトといった"ひも"を取り入れ、独特のボリュームを持たせたパステルコレクションを披露した。シャツドレスにはイレギュラーなフリルを施し、それにドローコードでさらにギャザーを寄せる。また、ブラやコルセットをぶら提げるように重ねたルックも目を引いた。カットした袖口、トップスの裾、肩が。垂らしたコードやベルトと共に独特の動きを与えていた。
マレーシア出身のモト・ゴー(Moto Guo)とキンダー・エング(Kinder Eng)によるブランド「モト・ゴー」の18年春夏コレクションは、「To Kinder」の名の通り、子供時代へのオマージュを表現したものに仕上がった。「少年」をテーマにした先シーズンに引き続きポップでノスタルジックなランウェイには、ロンパースやよだれかけなど幼児服を思わせるディテールや、枕のポシェットといった遊び心のあるアイテムが登場。後半になって"成長"したルックにも、キッチュなプリントやビーズを用いたネクタイや、スーツを前後逆にしたようなデザインなど、どこか子供のままごとを思わせるキッチュな要素が。
20周年の「トーガ」が見せる "人間像"

「とにかくシンプルなものにしたい」と語っていた古田泰子。彼女が東京で12年ぶりに見せる「トーガ」のランウェイショーは、夜の国立新美術館を会場に行われた。18年春夏ウィメンズコレクションの主役はメンズスーツで、ジャケットを短くカットしたり、袖を切り取ったり、わざと裏地やポケットを見せた裏返し風のデザインや、あるいはシャツを表裏逆に着たようなトップスなど、あらゆる手法でクラシックなテーラリングを解体していく。また、プリーツスカートやシャツドレスのアシンメトリーな裾から片足だけが大きく覗くカッティングや、切り裂かれた肩口からブラが覗くドレスなどは、フェミニンでセクシーな要素をプラスしていた。
ロンドンでのランウェイとは違い、今回はメンズモデルも起用している。ウィメンズのパンツスーツやフルイドなサテンドレスなどを纏ってランウェイを闊歩する様は、まさしく「東京だからこそ作れる」ジェンダーレスな世界なのかもしれない。他にも、トレンチコートを手に提げたり、ジャケットの襟を立てたり、素肌にスーツのスラックスやトレンチを纏うスタイリングも印象的だった。「1997年から2017年までのコレクションを楽しんでいただいたすべての方へ感謝の気持ちを込め」、ブランドが20年を経て培った今の "人間像"を表現してみせた。
Amazon Fashion "At Tokyo"ブランドストアでは、ショー直後からスペシャルアイテムとしてTシャツ3型が販売されている。また、20周年を記念した英アウトドアブランド「バブアー(Barbour)」とのコラボレーションアイテムを、「トーガ・ピクタ(Toga Picta)」と「トーガ プルラ(Toga Pulla)」の2ラインから明日10月18日に発売予定だ。
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