fashionsnap
2019/05/09
ユナイテッドアローズが2期連続の増収増益、ECは20%超の成長
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2019/05/09
ユナイテッドアローズが2019年3月期通期連結決算(2018年4月1日〜2019年3月31日)を発表した。中期ビジョン戦略の主軸を担うEC事業拡充の取り組みが功を奏し、ネット通販既存店売上高は前年同期比21.7%増の263億3,600万円で、売上構成比率は20%(前年同期比1.7%増)に伸長。全体の売上高は1,589億1,800万円(同2.9%増)、営業利益は110億6,300万円(同5.2%増)、経常利益は113億1,200万円(同5.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は64億1,700万円(同22.3%増)で前期に続き増収増益だった。

同社は今期、流山物流センター内にEC運営のためのスタジオを開設し、サイトの更新頻度を向上させたほか、店頭在庫との統合を進め欠品を解消。2016年に行ったポイント制度の「ハウスカード」の店頭とオンラインのサービス統合が、既存・新規の顧客に浸透してきたこともEC比率の伸長に繋がっているという。
また、トレンドマーケット向けの「ユナイテッドアローズ(United Arrows)」と「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ(Beauty&Youth United Arrows)」においてはウィメンズのカジュアルオフィスウェアが好調を牽引し、ミッドトレンドマーケット向けでは「スティーブン アラン(Steven Alan)」の売上が成長した。展開ブランド全体では、暖冬の影響で早期の値引きを実施し、在庫の効率化を図ったことで売上総利益は81億7,600万円(同2.8%増)だった。
2020年3月期は実店舗とオンラインを繋ぐ施策として、シグマクシスと博報堂DYメディアパートナーズとともに開発した試着シェアアプリ「フィットム(Fitom)」の運用を開始。単なるサイズ把握のためだけではなく、商品の人気度を数値化し、MDや売り場作りの最適化に活用する予定だ。このほか、今秋に予定している自社ECの外部委託からの運営切替にあわせ、オンラインとオフラインをシームレスにする新たな施策を検討しているという。今年春夏シーズンにデビューした「イウエン マトフ(Aewen Matoph)」や秋冬シーズンから販売する「ロエフ(Loeff)」では、これまで同社が取り扱うセレクト商品のみを購入していた層や新規顧客の取り込みを目指す。既存ブランドでは、メンズのスーツなどのドレスカテゴリーのMDの見直しを図る。
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