2012/09/27
ミラノコレクション:ランウェイショーでの空席が目立つなど、盛り上がりに欠けた感も
2012/09/27
2013年春夏ミラノファッションウィークが9月25日、閉幕した。今回はランウェイショー、プレゼンテーションを含め146コレクションが発表された。Camera Nazionale della Moda(イタリアファッション協会)のMario Boselli(マリオ・ボセッリ)代表は、「ファッションウィークは滞りなく終了した。45カ国から約2000人のジャーナリストが訪れた」とコメント。しかし、有名メゾンを含む多くのランウェイショーで空席が目立ったり、キャットウォークに登場したトップモデルが片手で数えられるほど少ないなど、盛り上がりに欠ける感もあった。

また、次のコレクション会場となるパリへの移動を懸念してか、コレクションの初めの5日間にビックネームが集中。ファッションウィーク終盤には新人デザイナーなどのコレクションが多かった。これについては、「Roberto Cavalli(ロベルト・カヴァリ)」など一部ブランドから不満の声も聞かれた。

一方、今回の会期中、新しいレディースファッション見本市の開催に関する発表も行われた。Pitti Immagine(ピッティ・イマジネ)社とFiera Milano(フィエラ ミラノ)が提携し、2013年2月に見本市会場Palazzo delle Scintille(パラッツォ・デッレ・シンティッレ)でレディースファッションとアクセサリーの見本市を開催するという。イタリアファッション協会のボセッリ代表はこれに対し、「現在、ファッションウィーク中に開催されているレディースファッション見本市は規模が小さく、パリでは約2000ブランドが集まるが、ミラノでは数百ブランドに限られる。見本市を統合し、(レディース・ファッションウィーク中ではなく)メンズ・ファッションウィーク中に前倒しして開催すべきだ」とコメントしている。
イタリアファッション協会が難色を示している背景には、イタリアファッション協会が設立を予定している研修センター「Fashion Institute」の拠点をめぐる問題もあるようだ。ミラノ市はこれまでイタリアファッション協会に対し、その拠点としてPalazzo delle Scintilleを提案していたが、今回の新見本市の開催を受け、その考えを覆したという。ファッションウィークと見本市の日程をめぐる駆け引きは、まだまだ続きそうだ。
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