2015/05/20
中国のアリババ、偽造品販売を奨励しているとの仏ケリングの主張を「根拠がない」として否定 徹底抗戦の構え
2015/05/20
中国の電子商取引最大手アリババ(Alibaba)グループは5月18日、同グループが偽造品販売を手助けしているとする仏ケリング(Kering)の主張を「根拠がない」として否定した。

「グッチ(Gucci)」や「プーマ(Puma)」など多くのブランドを傘下に抱えるケリングは5月15日、(アリババが上場している)ニューヨークの米連邦地裁に「アリババが偽造品販売を奨励し、利益を得ている」として提訴。
アリババはこれに強く反発し、同社サイトにおいて偽造品販売を阻止するために努力を続けていることを強調している。
アリババの広報担当者は仏AFPに宛てた声明で、「ケリングは残念ながら、当社との建設的な協力ではなく、不毛な訴訟という道を選択した」「この提訴には根拠がない。当社は徹底的に争う構えだ」と表明した。
個人間取引(CtoC)のECモール「タオバオ(Taobao)」を運営するアリババは、中国におけるオンラインCtoC市場の90%を占める。また、企業と個人の取引を対象とした「Tモール(Tmall)」は国内のBtoC取引の50%を占めている。
ケリングは2014年7月にも同様の内容でアリババを提訴したが、両社が偽造品対策で協力していくということで合意し、訴えを取り下げていた。
アリババは18日、「当社は数多くのブランドと協力して知的財産を守るための努力を続けており、こうした取り組みによる確かな成果を上げている」と主張したが、中国国家工商行政管理総局(SAIC)は今年1月、アリババに関する厳しい報告書を発表している。
SAICの報告書によると、アリババが運営するECサイトにおける「違法な取引」を妨げるための同グループの取り組みは全く不十分であり、「タオバオ」で販売されている商品のうち、正規品は約3分の1にとどまるという。
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