2017/01/24
ウールマーク賞、ガブリエラ・ハーストと「コットワイラー」デュオが受賞
2017/01/24
2016-17年国際ウールマーク賞は、ウィメンズ部門にガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)が、メンズ部門は「コットワイラー(Cottweiler)」を手掛けるベン・コットレル(Ben Cottrell)とマシュー・デインティー(Matthew Dainty)がそれぞれ受賞した。

ガブリエラ・ハーストの旧姓はペレズッティ、ウルグアイのウール製造業の一家のもとの生まれた。「ウルグアイのパイサンドゥ県で6世代続く羊毛業の家に生まれた。そこに大きな牧場を持っていて、父が亡くなった2011年からは私が管理しているの」と語った彼女は、新聞王ウィリアム・ランドルフ・ハースト(William Randolph Hearst)の子孫である夫、オースティン・ハースト(Austin Hearst)の姓を名乗っている。
オーストラリアでの就学を経て、パリからニューヨークまで飛び回ることになる。そして2000年、ニューヨークに移り住んだ彼女は、小さなウィメンズウェアのブランドで働き始め、04年には自身のブランド「キャンデラ(Candela)」をスタートさせた。自身のオリジンに影響を受けたボヘミアンなスタイルが特徴の、高級ニットを展開するブランドだ。
しかし市場の競争は激しく、15年2月には新しい企画で再出発を図ることになる。今度は自身の名前「ガブリエラ・ハースト」を冠したラインで、現在セレクトショップなど世界で50店舗余りと取引がある。今年2月のニューヨーク ファッションウィークでは、初のショーを披露する予定だ。

「美しいものを作りたい。普遍的でありながら、退屈にならないようなアイテムを揃えているわ。過去の価値観を大切にしつつも現代的、そういう女性に向けたもの」と話すガブリエラ。ウルグアイの牧場で素材を生産し、生活の拠点であるニューヨークには10人程が働くアトリエを構えている。
メンズ部門で受賞した「コットワイラー」は、昨年からロンドンでショーを行っており、好感度なファッショニスタの間では既に名の知れたブランドだ。フューチャリスティックなスタイルのハイエンドスポーツウェアを得意としている。ベン・コットウェルとマシュー・デインティ、英国出身の2人が立ち上げた。
昨年のLVMHプライズのファイナリストにも選ばれたほか、先日フィレンツェで開かれたメンズ展示会「ピッティ・ウオモ(Pitti Uomo)」では、「リーボック(Reebok)」とのスペシャルプロジェクトを発表した。
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