カナダのハドソンズ・ベイ・カンパニー（Hudson’s Bay Co）が、米百貨店ロード＆テイラー（Lord + Taylor）を、ファッションレンタルサービスを運営するLe Toteへ売却すると発表した。取引額は約1億ドル（約105億8700万円）。

　ハドソンズ・ベイ・カンパニーのヘレナ・フォークス（Helena Foulkes）CEOは、「Le Toteと合意に至ったことを嬉しく思います。ファッションレンタルサブスクリプションサービスと従来型の小売業態を合わせれば、ロード＆テイラーの新しいビジネスモデルが作り上げられるでしょう。代替戦略を鑑みた結果、Le Toteのリーダーシップと革新的なアプローチが、ロード＆テイラーと顧客、従業員にとって最適な方向性だと考えました。今回の決定も我々の戦略に基づいたもので、ハドソンズ・ベイ・カンパニーとしては、サックス・フィフス・アベニュー（Saks Fifth Avenue）とハドソンズ・ベイの事業にさらに注力することが可能となります」とコメント。
 
　Le ToteのRakesh Tondon創業者兼CEOも、「Le Toteを立ち上げた当初から、我々の目的は小売の可能性を広げることにありました。革新的かつ直感的な、価値観に基づいたやり方で顧客を取り込み、消費に繋げています。ロード＆テイラーはクオリティ、スタイル、サービスを重視し、2世紀近い歴史を紡いできました。それをLe Toteと結びつけることができるのを楽しみにしています。今回の買収で、小売の未来を作り出す我々の旅がさらに続いていくのです」と語っている。

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　Le Toteは「ロード＆テイラー」ブランドと関係する知的財産を取得し、展開する38店舗とECサイト、および関連在庫を引き受けるという。
 
　ハドソンズ・ベイは業績不振に苦しんでおり、今年に入って会長は17億4000万カナダドル（約1385億6000万円）相当のバイアウトによる上場廃止を提案していた。

　今回の売却で、ハドソンズ・ベイは取引完了時に9950万カナダドル（約79億2300万円）、そして2年後に3320万カナダドル（約26億4400万円）をキャッシュで受け取るほか、Le Tote株式と同社の取締役会の2席を得る。
 

（2019年8月28日現在、1米ドル＝106円、1カナダドル＝80円で換算）