2020/05/25
アレッサンドロ・ミケーレ、「グッチ」のスケジュール改定を明かす 新しいショーのリズムへ
2020/05/25
「グッチ(Gucci)」のクリエイティブディレクター、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)は、近いうちメゾンがランウェイスケジュールを改定し、従来の公式シーズンからは離脱して年に2回というリズムでショーを行う予定であることを明かした。

同じくケリング(Kering)傘下の「サンローラン(Saint Laurent)」も、9月のパリ ファッションウィーク公式スケジュールを撤退すると先日発表。独自のスケジュールでショーを行う決定を下したばかりだ。
アレッサンドロ・ミケーレは、自身のインスタグラムでブランドの方針について発表している。
「シーズンとショーという形骸化した儀式から手を引き、自分のクリエイティブな要求に即した新しいリズムを見つるつもりです。これからは年2回だけ、新しいストーリーを皆さんと共有していきます。イレギュラーでプレイフル、そして絶対的に自由なものとなるでしょう。様々なルールやジャンルを混ぜ合わせ、新しい空間や言語的コード、コミュニケーションプラットフォームを取り入れていきます」とミケーレ。

新型コロナウイルスの世界的な流行によって、今夏の欧米ファッションウィークが軒並み見送られている。ミラノとパリのメンズをはじめ、パリ オートクチュールは中止。フィレンツェのメンズ見本市「ピッティ・ウオモ(Pitti Uomo)」も開催時期が6月から9月へと延期された。また、ロンドンは6月、パリ・ミラノは7月に、それぞれデジタルプラットフォームという形で、メンズ・ウィメンズ混合のファッションウィーク開催を計画している。9月と10月にかけてのシーズンは今のところ維持される予定だが、いずれの都市も最終的な日程やスケジュールを発表していない。
さらに、アレッサンドロ・ミケーレは、「Notes from the Silence」と題した今年の3月29日から5月16日までの日記もインスタグラム上で公開している。
「そして、クルーズ、プレフォール、春夏、秋冬など、古い世界を動かしていた装置からも逃れたいと思っています。どれも埃をかぶった、貧しい言葉です」とも述べた。

実際、「グッチ」はすでにメンズ・ウィメンズのレディ・トゥ・ウェアを同時に発表しており、年2回のミラノのランウェイとフィレンツェでのリゾートコショーを合わせれば、現在でも3回とショーの頻度はさほど高くない。次期ランウェイがいつ、どこで行われるのかといった具体的な内容も今回は明かされなかった。
「ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)」が7月のデジタル版ミラノ ファッションウィークとパリ クチュールシーズンをスキップすると発表したのも記憶に新しい。さらに、「ドリス・ヴァン・ノッテン(Dries Van Noten)」をはじめとしたメゾンや業界人が連名でファッションシステムの変革を呼びかけたり、英国ファッション協議会(BFC)とアメリカファッションデザイナー協会(CFDA)が共同声明を発表したりと、ファッション産業のスケジュールやシステムは大きく変化しつつある。
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