2019/05/21
ヴィクトリア・ベッカムがサステナブルなコスメラインを始動
2019/05/21
ヴィクトリア・ベッカム(Victoria Beckham)は今秋、サステナブルなコスメライン「ヴィクトリア・ベッカム・ビューティ(Victoria Beckham Beauty)」をローンチする。メイクアップとスキンケアを展開するという。

過去には「エスティ ローダー(Estée Lauder)」とのコラボレーションで成功したが、その終了以来初のビューティコレクションとなる。
「パッケージも再利用したものを使うから、とてもサステナブルよ。それに高品質なものを多くの人に手に取ってもらいたいと考えているの。だから価格は少し下げたわ」とヴィクトリア・ベッカム。
ビューティ事業に関しては、以前「エスティ ローダー」とのコラボを監修したこともあるサラ・クレール(Sarah Creal) CEOが管理する。クレール氏は「プラダ(Prada)」や「ボビイ ブラウン(Bobbi Brown)」でも腕を振るった人物だ。「ヴィクトリア・ベッカム・ビューティ」はニューヨークを拠点とするが、ローンチは9月のロンドン ファッションウィークを予定している。
販路は公式ECを通した直接販売が主軸になる。大手百貨店への出店は計画していないと話すが、一部専門店への卸は視野に入れるという。
「とてもピンポイントな提案をしたいと思ったの。自分が使うのに必要なアイテムを作るのにね」とベッカム。メイクアップ、スキンケアの他にも、フレグランスやウェルネスもカバーする。
セレブリティやインフルエンサーが従来のライセンスビジネスから脱却し、自らビューティブランドを立ち上げるケースは増えてきている。カーダシアン一家が良い例だろう。
「ヴィクトリア・ベッカム・ビューティ」のイメージやグラフィックに関しては、「クロエ(Chloé)」、「プラダ(Prada)」、「ヘルムート・ラング(Helmut Lang)」のキャンペーンを手掛けるアートディレクター、エンザ・ペトロニオ(Enza Petronio)を起用した。

ファッションブランド「ヴィクトリア・ベッカム」は、2017年に投資会社NEOインベストメント・パートナーズ(NEO Investment Partners)が新株3000万ポンド(約42億円)相当を購入したことで持ち直し始めた。
2017年度には売上高が17%増の4250万ポンド(約59億4900万円)を記録する一方で、営業損失1000万ポンド(約14億円)を計上していたが、新たな後ろ盾を得て黒字転換を目指している。
また、この6月にはミラノのメンズ期間中にプレコレクションを発表するという新しい試みも。
米巨大スーパー「ターゲット(Target)」から「リーボック(Reebok)」まで、コラボレーションにも忙しい。今年の1月にはサザビーズによるフリック美術館でのプロジェクト「The Female Triumphant」にも傘下した。

昨年9月のファッションウィークからは、ニューヨークを後にしてホームタウンであるロンドンのランウェイに復帰し、業界から高い評価を得た。その後も続けて同地でショーを行っており、2月にはテート・ブリテンを会場に選んでいる。
「イギリスのメディアとの関係は少し複雑だったから、ロンドンに帰ることを心配していたの。でも、ショーの批評は驚くほど好意的だったわ」とベッカム。
テート・ブリテンでのショーでYoutubeの公式チャンネルも開設した彼女は、「まだ進行中のプロジェクトもあるわ」と話した。
(2019年5月21日現在、1英ポンド=140円で換算)
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