ファッション誌「ELLE JAPON（エル・ジャポン）」などを発行するアシェット婦人画報社（以下、アシェット）が6月1日、アメリカのメディア企業Hearst Corporation（ハーストコーポレーション / 以下、ハースト）の傘下に加わり、社名を7月1日付けで「ハースト婦人画報社」に変更すると発表した。ハーストは住友商事から保有株式を取得し、100％子会社化。オンラインショッピングサイト「ELLE SHOP」を継続運営していくことで、Eコマース事業のビジネス展開にも力を入れる。

米ハーストがELLE発行アシェット婦人画報社を買収

　ハーストは、2011年1月にファッション誌「ELLE」などを発行するフランス最大のメディアグループLagardère（ラガルデール）の海外雑誌事業について、6億5100万ユーロ（約730億円）で買収提案。6月1日をもって包括買収が完了し、子会社のアシェットは7月1日付けでハーストの傘下に加わる。これを受けてアシェット代表取締役社長イヴ・ブゴン氏は「世界でもっとも権威あるメディアグループであるハーストの一員に加われたことを光栄に思います。非常にクオリティの高い編集力を有するハーストグループのメンバーとして、日本だけではなく世界中における我々の雑誌ビジネスが、ますます発展していくと確信しています。」と述べている。

　今後の出版社のビジネスにおいてハーストは、Eコマース事業が戦略的に重要なものと位置付けており、「ELLE SHOP」の運営は継続。住友商事は今後、フルフィルメント（通信販売やeコマースにおいて、受注から商品引き渡しまでの一連のプロセスをいう総称のこと）の提供をはじめとし、様々な形でサポートしていくとしている。