2020/02/06
素材見本市「プルミエール・ヴィジョン・パリ」、日程前倒しで7月開催へ
2020/02/06
フランス・パリで開催される素材見本市「プルミエール・ヴィジョン・パリ(Première Vision Paris)」は、毎年9月に行っている秋冬展の日程を2021年より早め、7月前半に開催される。2月の日程も数週間ほど前倒しになるという。

2021年の「プルミエール・ヴィジョン・パリ」は、2月2日~4日と7月6日~8日の開催となる。一方、元々7月に開催されていたプレコレクション向けの「ブロッサム・プルミエール・ヴィジョン(Blossom Première Vision)」は「新しいイベント」に刷新され、9月の2週目の開催が予定されている。日程的には、ちょうどメインの「プルミエール・ヴィジョン」と入れ替わるような形だ。しかし、「ブロッサム」12月展に関しては、現在のところ未定。
他の見本市との兼ね合いを見てみると、7月始めにはフィレンツェで「ピッティ・イマージネ・フィラーティ(Pitti Immagine Filati)」も開催され、その1週間後にパリの「プルミエール・ヴィジョン」というスケジュールになる。一方、初年となる2021年は「ミラノ ウニカ(Milano Unica)」と開催時期が重なってしまうが、翌年には「ミラノ ウニカ」が日程を後ろ倒しして12日~14日となることでこの問題も解消される。「プルミエール・ヴィジョン」が本紙に語ったところによると、イタリアやドイツの各種見本市にも日程変更について連絡してあるという。
例えば、ドイツの「ミュンヘン・ファブリック・スタート(Munich Fabric Start)」は9月頭に開催されており、現在のところ「プルミエール・ヴィジョン」より先の日程になっているが、変更後は2ヶ月ほど選考することになる。また、中国の「Intertextile」や「中国国際服装服飾博覧会(CHIC)」といった見本市も、2018年からは毎年9月半ばの開催と「プルミエール・ヴィジョン・パリ」からあまり間を置かない日程であったが、今回のスケジュール変更により、来場者にとっても充分な余裕が生まれる。
日程を変更するにあたって、プルミエール・ヴィジョン社はフランスモード研究所(Insthitut Français de la Mode)によるアンケートに基づいて決定を下した。フランス、イタリア、ドイツ、イギリス、スペインの業界人1765名に意見を聞いたところ、2月の日程を数週間前倒しすることに関しては72%、7月開催については69%が賛成だと回答した。主催者が集計した出展側の意見も、それぞれ65.5%、70%と概ね好意的だった。

「日程変更の理由は3つあります」とプルミエール・ヴィジョンのジル・ラスボルド(Gilles Lasbordes)ゼネラルマネージャー。「まず、最近ではプレコレクションが広まり、商品が店頭に並ぶ時期が早まっていることが挙げられます。そして、コレクション発表のリズムも加速している。納期も同じです。さらに、コレクションの生産過程も長くなっていて、つまり早い時期に企画を始める必要が出てきます。素材は我々のサービスの核となる部分ですが、その選定から商品開発が始まるのです」。
2021年春夏シーズンの「プルミエール・ヴィジョン・パリ」は来週2月11日から開催されるが、そのオープニングで公式な発表がなされる。今期は1755社の出店者が集う予定だ。昨年2月には、127ヵ国から5万3156人が来場した。
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