アンソニー・ヴァカレロ、「サンローラン」との契約を3年更新

 アンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)が、「サンローラン(Saint Laurent)」との契約を3年間更新したという。関係者筋が当紙に明かした。

Anthony Vaccarello

 ベルギー出身のヴァカレロは2016年に「ヴェルサス ヴェルサーチェ(Versus Versace)」から「サンローラン」へ移り、ブランドの成長に貢献した。親会社ケリング(Kering)の抱えるブランドの中でも、「グッチ(Gucci)」に次ぐ収益と利益率を記録している。
 
 とある関係者は、匿名を条件に「ヴァカレロは今月、契約を3年間更新した」と認めた。
 
 別の人物は「退任すべきだとの声もあったが、彼がイヴ・サンローラン社に残るだろうとは思っていた」とも述べている。
 
 ケリングも「サンローラン」側も公式なコメントは一切発表しておらず、当紙の取材にも応じていない。
 
 ヴァカレロ続投のニュースは投資家にとっても朗報だろう。「サンローラン」が安定している一方、ケリング傘下の他のブランドでは大きな変化も目立つ。「ステラ・マッカートニー(Stella McCartney)」や「クリストファー・ケイン(Christopher Kane)」との提携を解消したほか、「ボッテガ・ヴェネタ(Bottega Veneta)」のデザイナーもトーマス・マイヤー(Tomas Maier)から若手のダニエル・リー(Daniel Lee)へ交代。さらに「プーマ(Puma)」を手放し、「トーマス・マイヤー」ブランドも終了している。

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Saint Laurent - Fall-Winter2018 - Womenswear - Paris - © PixelFormula

 前任のエディ・スリマン(Hedi Slimane)は、アパレルのデザインにとどまらずウェブサイトの監修や広告の写真まで自身で手掛け、ブランドに記録的な成長をもたらしたが、ヴァカレロが後継として「サンローラン」に加わってからも、ブランドは堅調な伸びを見せている。昨年の「サンローラン」の売上高は、比較ベースで前年比25%増の15億ユーロ(約1984億800万円)。そして2018年上期(1-6月)の既存店売上高は20%増の8億820万ユーロ(約1068億7300万円)と、中期目標として掲げる年間売上高20億ユーロ(約2644億7200万円)へ順調に近づいている状態だ。ちなみに、同じケリング傘下の「グッチ」に関しては、年間売上高60億ユーロ(約7934億1600万円)を計上しており、これはエルメス(Hermès)やクリスチャン・ディオール(Christian Dior)社を上回る。
 
 7年間に渡り2桁台の成長を維持する「サンローラン」は事業拡大にも積極的で、年間20店舗を新規開設している。一方で、70%以上の増収を記録した一時の勢いは収まり、ここ数四半期は通常の成長率に戻った。
 
 ヴァカレロが「サンローラン」のコレクションを発表するパリ ファッションウィーク。今季は、前任のエディ・スリマンが競合会社LVMH傘下の「セリーヌ(Celine)」クリエイティブディレクターとしてデビューすることでも注目が集まる。
 

(2018年9月20日現在、1ユーロ=132円で換算)
 
 

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