カタール：壮大な高級ショッピングセンター「Place Vendôme」建設へ

by

Jean-Paul Leroy

掲載日
2014/12/03

　中東ではドバイだけでなくカタールも、観光開発に力を入れている国として知られる。カタールは現在、壮大な開発プロジェクト「Qatar National Vision 2030」を推進中だ。その一環として、高級ショッピングセンター「Place Vendôme（プラス・ヴァンドーム）」の建設が発表された。

　高級ブランド店が軒を連ねるパリの広場（ヴァンドーム広場）の名を冠したこの新施設は、有名ブランドを集めた高級ショッピングセンターとなる予定で、ショッピングだけでなく、飲食やエンターテイメントも楽しめる次世代施設と位置付けられている。

　投資総額は12億5000万ドル（約1487億5000万円）に上り、オープンは2017年第3四半期を予定。2014年に3月17日にスタートした建設工事は順調に進んでいるという。80万平方メートルという広大な複合施設は、5つ星ホテル2軒、レジデンス、ショッピングセンター、円形劇場で構成され、ショッピングセンターにはスーパーから高級ブティックまで、400店舗が入居する予定だ。

　ショッピングセンターは複数のゾーンに分かれており、ラグジュアリーゾーンには有名ブランドの旗艦店が揃う。同プロジェクトのマーケティングディレクター、Carol Sabbaghaは、「カタールにはまだ進出していないブランドがある。例えば、シャネル（Chanel）のブティックはなく、マイケル・コース（Michael Kors）は空港にしか出店していない」と説明する。

　また、施設内には海へとつながる運河が流れ、運河沿いにはカフェやレストランが立ち並ぶ計画だ。

　「Place Vendôme」の建設地となるルサイルは新たに開発中の都市で、2022年のサッカーワールドカップ開催地となるスタジアムも建設されている。インフラ整備工事と同時に建設されるため、同ショッピングセンターには道路や公共交通機関が直結し、公園やマリーナも設置される。

　11月6日〜7日には、パリのホテル・サロモン・ド・ロスチャイルド（Hotel Salomon de Rothschild）にフランスのブランドを集め、同プロジェクトの開発業者による説明会が行われた。同様の説明会は11月11日〜13日、ミラノでも行われた。また、12月半ばにはドバイにて、有名ブランドのアラブ地域担当者を招いた説明会が行われる予定だという。

（2014年12月3日現在、1米ドル＝119円で換算）