Reuters
2016/05/10
ギャップ、厳しい業績続く 「オールドネイビー」と「バナナリパブリック」が不調
Reuters
2016/05/10
ギャップ(Gap Inc)は、5四半期連続での減収を発表した。消費者がファストファッションブランドへ流れただけでなく、特に「バナナリパブリック(Banana Republic)」と「オールドネイビー(Old Navy)」ブランドの不調が影響したという。

ギャップはここ数期の間、「H&M」、「フォーエバー21(Forever 21)」、「ザラ(Zara)」といったファストファッションブランドとの競合で厳しい立場に置かれてきた。
リサーチ会社ConluminoトップのNeil Saunders氏は、「ギャップにとっては酷い四半期になった。メインエンジン全てが停止したどころか、逆回転し始めたようなものだ」と評する。
「バナナリパブリック」と「ギャップ」の売上は落ち込み続けてきたが、ここに来て「オールドネイビー」までが不振に陥ったことは大きい。
「(『オールドネイビー』は)長い間けん引役だったが、ここ数コレクション停滞している」と同氏。
ギャップグループは、「ギャップ」と「バナナリパブリック」両ブランドの梃入れのため、よりトレンド感のあるアイテムを投入するなどして商品展開見直しに努めてきた。
「業界も変わってきているし、我々も更に早いスピードで変化しなければならない」とアート・ペック(Art Peck)CEO。
第1四半期における1株当たりの利益に関して、同社は31~32セントを見込んでいたが、トムソンロイターI/B/E/Sによるアナリスト予想平均44セントを下回る数値だった。
「バナナリパブリック」の既存店売上は11%減、「オールドネイビー」は6%減、「ギャップ」は3%減となっている。
全体の既存店売上は5%減で、コンセンサスメトリクスのアナリスト予想平均2.6%を下回った。
純売上高は6%減の34億4000万ドル(約3755億500万円)。アナリストの予想平均は35億4000万ドルだった。
(2016年5月10日現在、1米ドル=109円)
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