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Reuters
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掲載日
2018/12/03
2018/12/03
フランス:「黄色いベスト」運動、暴徒化でパリのブランド店に打撃
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2018/12/03
2018/12/03
フランス全土で燃料税引き上げに抗議する「黄色いベスト(Gilets jaunes)」運動が激化しているが、12月1日には暴徒化した参加者たちがパリ市内で暴力や破壊行為を行い負傷者を出した。中心地のブランド店舗も大きな被害を受けている。

騒動の翌日には清掃・修理業者が駆り出され、クリスマス商戦に賑わうパリのショッピングエリアを元通りに修復すべく奔走した。
パリ市内で133人の負傷者を出した土曜の暴力行為では、凱旋門エリア、シャンゼリゼ通り、そしてオペラ座近辺を中心に観光地でデモ参加者と警官隊との間で衝突があった。
「本当にひどいわ。50年以上この辺りに住んでいるけれど、こんなことは初めて」とカンボン通りに住む88歳の女性。
凱旋門の柱もマクロン大統領への敵対的な言葉やスローガンで覆われ、清掃員が落書きを消すのに苦戦していた。
高級ジュエリーの店舗が立ち並ぶヴァンドーム広場でも早朝から清掃が行われたほか、オペラ座前のラ・ペ通りではクリスマスツリーが燃やされ、ラグジュアリーブランドの店舗に「震えろ、ブルジョワめ(Bourgeois tremblez)」という落書きまで残されていた。
クリスマスの買い物にミラノから訪れたという観光客は、「フランスは好きだし、戻って来るつもり。でも暫くは無理ね」と話す。
物理的な被害はもちろん、クリスマスを3週間後に控えた週末に閉鎖を余儀なくされた店舗の売上に対する影響など、経済的な打撃は少なくないが、具体的な被害総額はまだ算出されていない。
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