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Reuters
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掲載日
2017/03/22
2017/03/22
エルメス、16年利益率は最高記録を更新
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Reuters
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2017/03/22
2017/03/22
エルメス(Hermès)は3月22日、16年の利益率が最高記録を更新したのに続き、17年も好調な始まりとなったと明かした。
しかし一方で、アクセル・デュマ(Axel Dumas)CEOは、世界をとりまく政治的・経済的な状況が不透明であることを受け、通期に関してはあくまでも慎重な姿勢を貫いている。

「16年は予想以上の結果を達成し、17年の滑り出しも好調だった。しかし世界的に先行きが不透明な現在、やはり慎重な姿勢を保っていく」と電話会議でのCEO。
16年のエルメスの純利益は、13%増の11億ユーロ(約1325億9800万円)を記録した。また、営業利益率は15年の31.8%から32.6%と非常に高い数値を達成したほか、配当金も12%増額している。
恒常為替レート換算での中期成長率に関しては、「思い切った」目標を掲げ続けているとも明かす。
増収をけん引したのは、主にレザーグッズ部門で、売上構成比50%を占める。他のカテゴリも好調に推移したものの、ウォッチ事業は停滞しているという。
中国の消費減速や、フランスをはじめとした欧州でのテロ事件を受けた観光客数減少により、ラグジュアリー産業は打撃を受けてきた。しかし、LVMHやケリング(Kering)、そして今回はエルメスが、業績の回復を見せ始めている。
中国での消費者心理が上向いているほか、新体制下の米国における減税、そして原油価格上昇に伴う中東での堅調な需要といった要素が、2017年のラグジュアリー市場に有利に影響するだろうと見るアナリストも少なくない。
(2017年3月22日現在、1ユーロ=121円で換算)
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