2018/01/11
ミラノ メンズファッションウィークが開幕
2018/01/11
ミラノ ファッションウィーク メンズが、1月12日~15日の期間開催される。ランウェイショーの数はやや減少したものの、週末には数々の新しいイベントが催され、賑やかなファッションウィークとなりそうだ。12月から開催されているリック・オウエンス(Rock Owens)初の回顧展『Subhuman Inhuman Superhuman』や、コンデナスト・イタリア(Condé Nast Italia)による「GQ イタリア(GQ Italia)」のパーティーなどが予定されている。

オープニングを飾るのは「エルメネジルド・ゼニア(Ermenegildo Zegna)」で、大学を舞台にショーを披露する。アレッサンドロ・サルトリ(Alessandro Sartori)がデザインを手掛ける「ゼニア」のランウェイは、ファッションウィークの目玉のひとつとなるだろう。イタリアファッション協会(Camera Nazionale della Moda Italiana)(以下、CNMI)の公式サイトのトップにも、前回の「ゼニア」のショーの画像が使用されている。
今季はメンズのショーをウィメンズと統合する主要ブランドが増え、参加数がやや減少したことも事実だ。来月にメンズ・ウィメンズを同時発表する「ボッテガ・ヴェネタ(Bottega Veneta)」をはじめ、「グッチ(Gucci)」も男女混合のショーを採用した。しかし、「グッチ」はフィレンツェのメンズ展示会「ピッティ・ウオモ(Pitti Uomo)」期間中にレストランをオープンするなど、今月も様々な動きがある。
しかし一方で、若手デザイナーの参加は目立つ。展示会「ホワイト(White)」の会場でもあるトルトーナ通りに、CNMIは若手ブランド向けのフリースペースも設置している。

新進ブランドの中でも特に注目されているのは、中国出身の「ミャオラン(Miaoran)」だろう。昨年、ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)に選ばれアルマーニ・テアトロ(Armani Teatro)でランウェイデビューを飾った。アートや演劇の世界に加え、「ミッソーニ(Missoni)」でも経験を積んだデザイナーは、機能的でありながら詩的な美しさを持つワードローブをメンズ・ウィメンズ向けに提案している。
他にも、「サルバム(Sulvum)」のショーは見逃せない。デザイナーの藤田哲平は、昨年のLVMH賞でセミファイナリストにもノミネートされた。
CNMIのカルロ・カパサ(Carlo Capasa)会長はこう話している。「メンズファッションの新しい見せ方について考えなければならない。ショーかプレゼンテーションか、という問題ではなくなっている。よりオープンな日程に変更したのもこのためだ。ファッション、特にメンズウェアを見せる方法は本当に色々ある。例えば『エトロ(Etro)』はショーを行わず、代わりに本当の意味のハプニングを予定しているんだ。今にわかるよ」。

会長は、「サルトリアル モンク(Sartorial Monk)」のクリエイティブディレクター、サバト・ルッソ(Sabato Russo)に期待をしているという。「サルトリアル モンク」はミラノ公式スケジュールには初の参加となる。
「彼はそう若くないが、本当にユニークなスタイルを持っている。色々なブランドでの経験もあるし、アジアでも長く過ごした。とても日本的な脱構築スタイルだね」とカパサ会長。
イタリアの若手も次々に育ちつつあり、ナポリ出身の「イザベル・ベネナート(Isabel Benenato)」もトルトーナ通りでデビューする。
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