2016/01/20
ミラノ・メンズファッションウィーク:テクノロジーがトレンドに
2016/01/20
数シーズン前の「フェンディ(Fendi)」のショーを皮切りに、ランウェイの内装や演出ににデジタル技術を取り入れるデザイナーが増えている。先日幕を閉じたミラノのメンズファッションウィークでも、テクノロジーがトレンドとなった。

発想のオリジナリティを競うかのように、リアルタイムでショートSNSを連携したり、最新の技術を取り入れたりといった工夫も見られたが、必ずしも狙い通りの効果を得られた訳ではないのも事実だ。
17日に行われた「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)」のショーでは、iPadを手にしたモデルが登場し、ランウェイを歩く彼らの視点をリアルタイムで観客に中継する、といった演出も。
しかし、ランウェイを速い足取りで歩くモデルが撮影しているため、会場に設置された巨大モニターに中継されている映像は非常に不鮮明で、何が映っているかがよくわからないイメージになってしまった、という問題点も見られた。また、中にはレンズに掛かった指が映りこむ場面もあった。

一方「ヴェルサーチ(Versace)」が使用したのは、より安定した高機能のビデオカメラ、「GoPro」だ。モデルはカメラを胸に固定し、そこから撮影した映像が、やはりモニターで中継された。
他にも、SNSとショーを連携させるブランドも多く、「エルメネジルド・ゼニア(Ermenegildo Zegna)」は、オンラインでの特別プロジェクトをスタート。5人の招待客に、リアルタイムでショーの写真を専用ハッシュタグ付きで投稿してもらうというキャンペーンを行った。

「プラダ(Prada)」の場合、ショーの数日前から、コレクションの精神やインスピレーションに関係するイメージをウェブサイトで公開する、という方法を採った。
勿論、今季のメンズスタイル自体にもテクノロジーという要素がトレンドとして登場しており、例えばジャケットやブルゾンにはモバイル電子機器を収納するための様々なポケットが取り付けられていたり、ベルトやバッグといった小物にも、現代のニーズに対応するデザインが多数見られた。
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