Reuters
2016/09/22
ミラノ ファッションウィーク、「グッチ」のフェアリーテイルと「フェイ」のアーミールックで開幕
Reuters
2016/09/22
9月21日に開幕したミラノ ファッションウィーク。初日のショーでは、「グッチ(Gucci)」が幻のように様々な表情を見せるコレクションを披露し、「フェイ(Fay)」はミリタリーテイストのルックを見せた。

「グッチ」が見せた、幻灯機の映し出す幻めいたコレクションは、ラッフルガウンのレイヤードやゴールドの装飾など、ヒッピースタイルの影響を色濃く反映していた。ドラゴン、クラゲ、オウムといったモチーフがコートやドレスを彩り、ビッグシルエットのオレンジファーコートには2匹のシマウマが。
グリッターアイウェアに、ヘッドアクセサリー、ターバンを纏い、足元はプラットフォームシューズで仕上げたルックが目立つ。
アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)は、「今回のコレクションでは、アイテムの一つ一つが、驚異や幻想、異端に根差した物語を持っている」とコメントしている。

一方、「フェイ」では、ミリタリーウェアに着想を得たウェアやグラディエーターサンダルなどが登場。それをエンブロイダリートップス、アジアンディテール、70年風のパターンなどでソフトに昇華した。
グリーン、ブルー、グレーのミリタリートーンに、メタリックなスパンコール、スエード、ゴールドアクセサリーや、ホーボーバッグを合わせた。
「ストリート、スポーツや、コンテンポラリーなラインを使って、移り変わるトレンドを捉えようと考えた」とクリエイティブディレクターのトンマーゾ・アキラーノ(Tommaso Aquilano)。
また、アキラーノは70年代と90年代のスタイルから影響を受けたとも語っている。「ファッションが大きな変化を遂げた時代だ」。
同時に、今回のコレクションは前シーズンからの延長線上にあるとも言える。フィールド・ブッシュジャケットは、ブランドの代表的なアパレルアイテムだ。

「各アイテムに色々なバリエーションを用意して、顧客一人一人が、自分らしさを感じられるようにした」。
アジアやアメリカ、ヨーロッパを訪れる旅行客などの需要が減少しつつある今、よりフレッシュなルックで若い世代にアピールしたいとアキラーノは語る。
2016年末までに、イタリアの繊維・アパレル産業の売上高は620億ユーロ(約7兆円)に達するとイタリアファッション協会は見込んでいる。
カルロ・カパサ(Carlo Capasa)会長は、「先を読むのが非常に難しくはあるが、イタリアのファッション業界は堅調に持ちこたえている」と述べた。
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