2016/06/22
ミラノ メンズコレクション、若い世代に向けたスポーティーでコンフォートなファッションを提案
2016/06/22
6月21日に幕を閉じたミラノ メンズファッションウィーク。参加ブランド数は減少したものの、充実した内容のコレクションが披露された。

「今シーズンは特に海外からのバイヤーも戻って来て、20%と増加した」とイタリアファッション協会のカルロ・カパサ(Carlo Capasa)会長。各コレクションで目についたのは、非常にリアルなアイテムと、"メイド・イン・イタリー"のクオリティだ。
スポーティーな「ヴェルサーチ(Versace)」、トレッキングといったアウトドア要素を取り入れた「プラダ(Prada)」、「フェラガモ(Ferragamo)」のエクスプローラーに、ラッパー・ストリートバスケッター風のダウンタウンスタイルを提案した「フィリップ・プレイン(Philipp Plein)」、「モンクレール ガム ブルー(Moncler Gamme Bleu)」のボーイスカウト、「ダーク・ビッケンバーグ(Bikkembergs)」や「フェンディ(Fendi)」アスリート要素など、若い世代に向け、コンフォートでスポーティーなデザインを前面に押し出すブランドが目立った。

「グッチ(Gucci)」や「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)」のようにクラシックスタイルの勢いも衰えてはいないものの、よりリラックスした要素がプラスされていた。
トラッドなワードローブには、ネイビー、カーキ、ブラック、ボルドーといった彩度を抑えたカラーパレットを使い、よりリアルで機能的、日常に取り入れやすいアイテムに昇華。
シャツジャケットや、チュニック、カフタンといったアイテムと同様、パンツもルーズフィットでしなやかなものが主流に。ショートパンツのサイズ感もより大きくなり、素材にはレザーや軽量ナイロンなど、新しい素材を用いる傾向が見られた。

ウィンドブレーカー、パーカーといったアイテムが、17年春夏シーズンのマストとなりそうだ。また、バイクやスキー用の衣服を思わせる、ナイロン製のパンツなども登場。
足元にはソックスにコンフォートサンダルをスタイリング。レギンスやジョギングパンツなどと並んで、ソックスは外せない小物となっている。
こうしたリラックススタイルの流れを汲んで、トップスにもオーバーサイズのポロやTシャツ、ライトなニットが多く見られた。
ディテールとしては、ビッグサイズのポケット、服に直接下げたコードなど、世界を飛び回る旅行者のユーティリティを考えたスタイルが。

特にユニークなコレクションを披露した「マルニ(Marni)」は、3つのピースを継ぎ合わせたシャツなど、ベルクロで留めた分解可能な服を提案していた。
来夏のメンズワードローブは、ベーシックで機能的なアイテムに、ボーダーやバンド使い、変わったプリントやスパンコールなど、ユニークなディテールをプラスしたものになりそうだ。
また、スカーフ風に首周りにネクタイを巻くルックで見られるような "紐"使いや、唇、鼻、耳にあしらったメタルアクセサリーにも注目したい。
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