2016/10/07
資生堂、新たなEMEA戦略を発表 フレグランスの世界シェア9%を目指す
2016/10/07
資生堂は10月7日、EMEA(欧州、中東、アフリカ地域)における新たな戦略を発表した。中期計画「Vision 2020」に基づき、ライセンスによるフレグランス事業と「One Shiseido」としてのアイデンティティ強化を軸に展開する。

資生堂はグローバルブランドとして成長するにあたり、スキンケアは日本、メーキャップおよびデジタルマーケティングは米国、フレグランスはフランスと、それぞれのカテゴリーに応じた拠点を築き、全世界のマーケティングに生かす「センター・オブ・エクセレンス(Center of Excellence)」構想を取り入れている。
EMEA地域で特に重要な位置づけとなるフレグランス市場においては、資生堂のシェアは現在世界で5.8%となっているが、これを5年後には9%にまで拡大する計画だと、資生堂EMEAのルイ・デサザール(Louis Desazars)CEO。また、スキンケア・メーキャップ・フレグランスを含む化粧品市場におけるEMEA地域のシェアも、現在の8位から5位にまで引き上げる考えだという。
今年7月には「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)」のフレグランスとメーキャップ・スキンケア商品の開発、生産および販売に関する独占グローバルライセンスを獲得した資生堂グループ。主力のフレグランスは勿論、メーキャップやスキンケアを含めた商品ラインも強化することで、15年時点で4億ユーロ(約460億円)だった同ブランドのフレグランス・化粧品の売上を、今後10年間で10億ユーロ(約1150億円)まで伸ばす予定だ。
資生堂の16年上期売上高は5.5%増の4123億円、欧州では「ジャンポール・ゴルチエ(Jean-Paul Gaultier)」のライセンス終了の影響を受け、11%減の390億円となった。通期に関しては、売上高8480億円を見込む。
(2016年10月7日現在、1ユーロ=115円で換算)
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