Reuters
2019/11/12
トッズ、1-9月は減収 イタリア停滞と香港の抗議運動に打撃
Reuters
2019/11/12
トッズ(Tod’s)グループの2019年1-9月期業績は減収となり、通期の市場の予想を達成することが「難しい状況」であるとしている。本国イタリアでの停滞と香港の抗議運動に打撃を受けたという。

既存店売上高は4.7%減で、上期の4.5%減から落ち込みがやや加速した形となる。
売上高は6億7800万ユーロ(約815億4500万円)で、アナリスト予想平均6億7600万ユーロ(約812億9700万円)とほぼ並ぶ結果に。
創業者のディエゴ・デッラ・ヴァッレ(Diego Della Valle)CEOは、「競争の激しい環境」に言及し、成長を促進するためにもより積極的な投資を行っていくと話す。
「市場には現状以上の混乱が見られないと考えており、予想通りの業績をすぐに達成することができるだろう」とCEO。
しかし、短期的に見ると、投資が利益率に影響しているようだ。エミリオ・マルチェラーリ(Emilio Marcellari)CFOはアナリスト向け電話会議にて、売上高に関しては市場の予想を達成できると自信を持っている一方、EBITDAの予想に関しては「実現可能ではあるが困難」との見解を示した。
2019年1-9月には、主要マーケットである本国イタリアで売上が10%落ち込んだ。卸売事業が不調だった。
グレーターチャイナの売上高は恒常為替レートで0.7%と微増。同地域の売上構成比60%以上を占める中国本土で、香港の停滞を相殺する以上の業績を記録したという。
中核ブランド「トッズ」の売上高は10%近く減少したが、「ロジェ・ヴィヴィエ(Roger Vivier)」は11%の増収を計上した。
(2019年11月12日現在、1ユーロ=120円で換算)
© Thomson Reuters 2023 All rights reserved.