2019/09/19
ミラノFW:クラッシィでクラシックな「プラダ」
2019/09/19
マダムからキャリアウーマン、政治家、ファッショニスタ、ミレニアル世代まで、あらゆる女性が着たいと思える服が見つかるだろう。ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)がミラノで披露したショーは、そんな素晴らしいものだった。

フロントロウにはニコール・キッドマンからウェス・アンダーソン、キアラ・フェラーニまで様々な顔ぶれが揃った。また、会場の外には韓国人歌手のスンミを目当てに無数のティーンエイジャーが押し寄せていた。
会場となったプラダ財団(Fondazione Prada)のギャラリーは、床にメンフィスカラーのタイルが敷き詰められ、大きなテラスへと変身した。客席もタイルで、まるでアーティな迷路といった様子だった。
「テラスというのはとてもイタリアらしいものだけど、同時に世界共通のコンセプトもある。だから好きなのよ」とミウッチャ・プラダ。
今まではヨーロッパ系のモデルを主に起用してきた彼女だが、今シーズンのキャスティングには様々な人種が入り混じった。
コレクションでは、セミトランスパレントなリネンで仕立てたグッドガールなスカートや、レディライクなブレザー、ダブルのコート、メンズのネクタイのような素材を使った大胆な3Dチェックのセパレートなど、「プラダ」らしいアイテムが光る。
さらに、リトルブラックドレスの復権も目についた。精密なカッティングのスリムなシフォンのモデルと、大きなダーククリスタルをあしらった非常に洗練されたものの2型が登場している。
裁ち切りのリネンブラウス、シダ模様のエンブロイダリーや、リーフパターンを施した眩いオレンジのトップコートなど、どのアイテムにも絶妙にアーティな要素が取り入れられた。
小物としては、オーバーサイズのジョッキーキャップや、フラッパークローシェといったハットが色々な形で登場。

JB Dunckelによるインダストリアルでスぺ―シーナ音楽をバックに、コンテンポラリーなファッションを大きなスケールで見せてくれた。ランウェイの最後には大きな喝采が長く会場に響いた。
「ファッションというより、スタイルを作りたかったの。今の時代、皆そういうじゃない?ファッションと過疎ういうもので溢れていて、だからクラシックに感じられるものを求めたわ。長く使うのに相応しいものをね」とミウッチャは締め括った。
不許複製・禁無断転載
© 2023 FashionNetwork.com