2017/02/27
パリ ファッションウィーク、規模は縮小も濃いプログラムを予定
2017/02/27
2月28日~3月7日の期間開催されるパリ ファッションウィークでは、各ブランドが17-18年秋冬ウィメンズコレクションを披露する。

先シーズンは91組のショーが行われたが、今回は83組とランウェイの数は減少傾向。プレゼンテーション等も合わせると、今シーズンは12のブランドが欠席する。それに伴い、期間も1日短い8日間という日程ながら、毎日平均して10組強のショーが予定されており、内容の濃いプログラムとなることが予想される。
「シャネル(Chanel)」、「ディオール(Dior)」、「エルメス(Hermès)」、「ランバン(Lanvin)」、「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」といった大手メゾンの多くは従来通り姿を見せるが、アーティスティックディレクターのリカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)が去った「ジバンシィ(Givenchy)」はショーを行わず、選ばれたバイヤーにのみコレクションを発表するという。製造業者の問題でコレクション制作が間に合わなかった「エマニュエル・ウンガロ(Emanuel Ungaro)」も今回は不在となる。
また、「チャラヤン(Chalayan)」と「ローラン・ムレ(Roland Mouret)」はロンドンに、「ヴィオネ(Vionnet)」はミラノへ発表の場を移した。さらに、セルジュ・リュフィユー(Serge Ruffieux)が新アーティスティックディレクターに就任したばかりの「カルヴェン(Carven)」は、プレゼンテーション形式のみでコレクションを発表する。
「オランピア・ル・タン(Olympia Le Tan)」、「アガノヴィッチ(Aganovich)」、「ヤン・リー(Yang Li)」、「 YDE」、「ドルハウト・メス(Dorhout Mees)」といったブランドは、プレゼンテーションやパフォーマンスといった形式を採用し、オフィシャルカレンダーからは姿を消した。1月にメンズ・ウィメンズ混合でショーを行った「ルシアン・ペラ・フィネ(Lucien Pellat Finet)」も欠席する。
一方で、新しい顔ぶれや復帰組の姿も見える。昨年9月、例外的にニューヨークでショーを行った「アクリス(Akris)」は、今回パリに戻り3月5日にショーを披露する予定だ。

30周年を祝う「アー・ペー・セー(A.P.C.)」が6日に行う特別なショーイベントにも注目が集まる。
他にも、退任が決まったクレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)が手掛ける「クロエ(Chloé)」最後のコレクションは、2日のショーで披露される予定だ。
新規に参加するのは3組で、これまでミラノで発表していた中国人デザイナーの「ユマ・ワン(Uma Wang)」や、フランスの若手ブランド「ジュルネ(Jour/Né)」、「アトラン(Atlein)といった面々が名を連ねる。
「ジュルネ」はこれまで "オフ"の日程でショーを行ってきたが、2月28日に初めて公式スケジュールデビューを果たす。レア・セバン(Léa Sebban)、ルー・ムネ(Lou Menais)、ジェリー・ジョルノ(Jerry Journo)の3人組が2015年に立ち上げた同ブランドは、ベーシックでありながらモードやクチュール感をプラスしたワードローブを提案している。

もう一方の新規フレンチブランド、「アトラン」は、16年にアントナン・トロン(Antonin Tron)が設立。トロンはアントワープ王立芸術学院を卒業後、「ルイ・ヴィトン」、「ジバンシィ」、「バレンシアガ(Balenciaga)」で経験を積んだ。先日発表されたLVMHプライズのセミファイナリストにノミネートされているほか、昨年のアンダム(ANDAM)でファーストコレクション賞にも選ばれている。ジャージのドレープを中心にミニマルなスタイルを展開する「アトラン」は、3月2日にショーを行う。
ショーだけでなく、ファッションウィーク中は様々なイベントも予定されており、特に1日に「H&M」が行う" see now, buy now "のファッションショーにも注目が集まる。
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