2018/02/27
パリ ファッションウィーク:「ジャクムス」がメンズをローンチ ウィメンズは地中海のインスピレーション
2018/02/27
パリで26日夜にランウェイショーを披露したシモン・ポルト・ジャクムス(Simon Porte Jacquemus)。かねてよりインスタグラムで仄めかしていた通り、メンズウェアコレクションをローンチするという。

ジャクムス本人は、ベージュに白い字で「L’Homme Jacquemus」とプリントされたスウェットを着て現れた。
パリ ファッションウィーク2018年秋冬シーズンのトップバッターを飾るショーでは、地中海の海辺から抜け出してきたようなクリーンなファッションを見せてくれた。モデルは皆、笑顔を浮かべている。
「『ジャクムス(Jacquemus)』のフレッシュさと幸福感を表現した」と語るジャクムス。マラケシュへの旅行からインスピレーションを得たコレクションは、「スーク(Souk)」と名づけられた。
ダスキーなブラウン、明るいスカイブルーにアースレッドと、アトラス山脈を思わせる色合いをふんだんに取り入れたが、何と言っても特筆すべきはそのカッティングの妙だろう。
オーバーレングスにユニークな襟、巨大なハットと「ジャクムス」らしいスタイルは健在だが、成長するにつれて自分の見せ方も分かってきたようだ。当然洋服にもそれは表れていて、太ももまでスリットの入ったスーパーロングドレスや、あちこちに使われているドレープは、どれ一つとしてチープな印象を与えない。トートやマイクロクラッチ、ファニチャー風ヒールのシューズといったアクセサリーもクレバーな出来だった。

「ウィメンズウェアは母のために作った。そして自分が恋に落ちたら、メンズウェアを始めると言い続けてきたんだ。今僕は恋をしていて幸せだし、新しい物語を紡ぎたい。単なるブランドと言うよりも、自分の人生を語るんだ」と話すシモン・ポルト・ジャクムス。メンズコレクションは今夏パリで発表される。
メンズコレクションのミューズはと問われると、「そうだね、沢山いるよ。父や従妹、近所の人たちに、出入りの工事業者とか肉屋さんとか。僕にインスピレーションを与えてくれる人なら、気にしないよ」とジャクムス。
プチパレの夜は拍手に包まれ、スキップして現れたジャクムスはフロントロウのクリスチャン・ラクロワ(Christian Lacroix)と挨拶を交わした。女優のファリダ・ケルファ(Farida Khelfa)、「アーペーセー(A.P.C.)」のジャン・トゥイトゥ(Jean Touitou)、ベテランモデルで女優のオドレイ・マルネ(Audrey Marnay)、インフルエンサーのジャンヌ・ダマ(Jeanne Damas)の姿もある。「ジャクムス」の時代がやって来た。
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