2017/09/21
パリ ファッションウィーク: "ニュース"多数で盛り上がる8日間に
2017/09/21
ニューヨーク、ロンドン、ミラノに続き、パリ ファッションウィーク18年春夏コレクションが9月26日~10月3日の期間開催される。新アーティスティックディレクター勢に、新規参加ブランド、さらに大手のカムバックなど、充実したファッションウィークになりそうだ。

公式スケジュールには83のランウェイショーが登録されており、5000人以上が訪れる見込みだ。開幕前日にあたる9月25日の夜にも、ピカソ美術館で開かれる「ジャクムス(Jacquemus)」のショーとスペシャルパーティーが予定されている。
26日には「ディオール(Dior)」が昼過ぎに早速ショーを行い、続いて同日の夜に「サンローラン(Saint Laurent)」がコレクションを披露する。
「シャネル(Chanel)」、「バルマン(Balmain)」、「エルメス(Hermès)」、「バレンシアガ(Balenciaga)」、「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」といった大手メゾンも勢ぞろいするが、中でもリカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)が去りクレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)を後任に迎えた「ジバンシィ(Givenchy)」には注目が集まっている。彼女が6年間腕を振るった「クロエ(Chloé)」では、ナターシャ・ラムゼイ=レヴィ(Natasha Ramsay-Levi)がクリエイティブディレクターを務める。
ラムゼイ=レヴィは2013年から17年まで、二コラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquière)手掛ける「ルイ・ヴィトン」のウィメンズデザインディレクターを務めていた人物で、ジェスキエールとは「バレンシアガ(Balenciaga)」時代にも11年一緒に仕事をしている。彼女のデビューもファッションウィークの目玉と呼べるイベントだが、実際「クロエ」は今回2つのショーを28日に開催する予定だ。
ランウェイに戻ってきたブランドの中でも、「エマニュエル・ウンガロ(Emanuel Ungaro)」のマルコ・コラグロッシ(Marco Colagrossi)と「カルヴェン(Carven)」のセルジュ・リュフィユー(Serge Ruffieux)の初コレクションも忘れてはならない。「ヤン・リー(Yang Li)」も復帰する。

他にも話題を集めているのは、ブシュラ・ジャラール(Bouchra Jarrar)の後を継いで「ランバン(Lanvin)」を手掛けるオリヴィエ・ラピドス(Olivier Lapidus)と、「ギ・ラロッシュ(Guy Laroche)」でアダム・アンドラシック(Adam Andrascik)の後任となったリシャール・ルネ(Richard René)の2人だ。両者とも27日にコレクションを披露する。
同日10時には、「ラコステ(Lacoste)」が13年を経てニューヨークからパリへカムバックを果たす。ブランド85周年を記念したイベントもスタートするという。
ニューヨークからパリへ移ってきたブランドとしては、フランス人デザイナーのジョゼフ・アルチュザラ(Joseph Altuzarra)がアメリカで2008年に立ち上げた「アルチュザラ」と、パリデビューを飾ったメンズに続きウィメンズのショーを開催する「トム・ブラウン(Thom Browne)などがある。
また、新進デザイナーも2組登場。2012年にヴィクトリア・フェルドマン(Victoria Feldman)とトマ・ベルザン(Tomas Berzins)が創設した「ヴィクトリア/トマ(Victoria/Tomas)」は、13年にイエール国際フェスティバルで注目を浴びた。特にレザーのアイテムに定評があったが、注目の若手が集まるショールーム「デザイナーズアパートメント(Designers Apartment)」にも選ばれており、最近ではより幅広いアイテムを展開する。
もう1組はヘルマン・フランクハウザー(Hermann Fankhauser)とヘルガ・ルトナー(Helga Ruthner)が手掛ける「ウェンディ・ジム(Wendy Jim)」だ。パリでは既にコレクションを発表した経験がある。
27のプレゼンテーションもファッション連盟から発表されており、中には先シーズンランウェイショーを披露した「エリー(Ellery)」、「メゾン・ラビ・カイルー(Maison Rabih Kayrouz)」、「ネヘラ(Nehera)」の3組は、今季はそちらに名を連ねている。

不参加となるのは6ブランドで、セバスチャン・メイヤー(Sébastien Meyer)とアルノー・ヴァイヤン(Arnaud Vaillant)のデュオが退任した「クレージュ(Courrèges)」、そしてブランド休止を発表した「ヴェロニク・ブランキーノ(Véronique Branquinho)のほか、別の形式を模索するとした「ワンダ ナイロン(Wanda Nylon)」の名前もない。
「ポール・カ(Paule Ka)」も、アーティスティックディレクターのアリシア・シュプリ=ザンペッティ(Alithia Spuri-Zampetti)が去り、1987年にメゾンを立ち上げたセルジュ・カシュファンジェ(Serge Cajfinger)の手に再びブランドが戻ったばかり。今季はショーを見送る。
さらに、3月に30周年を祝うショーイベントを開催した「アーペーセー(A.P.C.)」や、「バルバラ・ビュイ(Barbara Bui)」も不在となる。
"オフ"の日程でも様々なショーやプレゼンテーションが予定されており、パーティーなどのイベントも。10月1日には、ファッションウィークの公式パートナーである「ロレアル パリ(L’Oréal Paris)」が一般公開のショーをシャンゼリゼで行うほか、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)美術館のオープニングも大きな催しの一つだ。
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