2017/04/25
パリ オートクチュール、今年7月は新たに5組の公式ゲストデザイナーが参加
2017/04/25
7月に行われるパリ オートクチュールファッションウィークには、「A.F.ヴァンデヴォルスト(A.F. Vandevorst)」、「アザロ(Azzaro)」、「プロエンザ・スクーラー(Proenza Schouler)」、「ロダルテ(Rodart)」、「ロナルド・ファン・デル・ケンプ(Ronald van der Kemp)」の5組が新たに公式なゲストデザイナーとして迎えられることが決定した。フランス・オートクチュール組合(Chambre syndicale de la Haute Couture)が認めたゲストデザイナーは、7月の公式スケジュール内でコレクションを発表する権利を得る。

前回1月は6組が新規にゲスト参加したが、今回は特にフランス国外からのブランドが目立つ。オートクチュール期間中にショーを行うことで、パリというファッションの中心都市にて、他の既製服ブランドに先んじてコレクションを披露できるという利点に目を付ける向きも少なくない。
なるべく先にコレクションを披露して出荷時期を前倒しすれば、商品が店頭に並ぶ期間も長くなる。それがねらいだ。「ロダルテ」や「プロエンザ・スクーラ」といったアメリカ勢の戦略もそこにあり、ケイト(Kate)とローラ・マレヴィ(Laura Mulleavy)姉妹が手掛ける「ロダルテ」は、今後2シーズンに渡ってニューヨークからパリへ発表の場を移す予定でいるという。
「プロエンザ・スクーラー」も1月、「従来のプレタポルテのスケジュールから脱し、今日の市場の現状に合ったビジネスモデルに移行することを決めた」と発表している。ラザロ・ヘルナンデス(Lazaro Hernandez)とジャック・マッコロー(Jack McCollough)のデュオは、一度のショーでメインコレクションとクルーズラインを披露する。
一方、ベルギー出身のアン(An)とフィリップ・ヴァンデヴォルスト(Filip Vandervorst)夫妻の「A.F.ヴァンデヴォルスト」は2シーズンほどランウェイから遠ざかり、コレクションの新しい発表方法を探求し、ヴァーチャルプラットフォームでの動画という形式を採用していた。今年の7月にはパリに復帰し、オートクチュールという枠の中で、従来のプレゼンテーションとハイテクとを組み合わせた発表を行うという。

1967年、ロリス・アザロ(Loris Azzaro)によって創設されたフランスの老舗メゾン「アザロ」はクチュールラインで知られており、今回の参加は自然なものに思われる。現在メゾン立て直しの最中にあり、マキシム・シモアンス(Maxime Simoëns)がアーティスティックディレクターを務める。
オランダ出身の「ロナルド・ファン・デル・ケンプ」も、すでにセミクチュールラインをパリで発表していたことがある。コンサルタントデザイナーとして、「セリーヌ(Céline,)」や「エスカーダ(Escada)」、「ウォルフォード(Wolford)」など様々なブランドで25年間経験を積んできたロナルド・ファン・デル・ケンプは、2015年に自身のブランド「RVDK」をスタートさせ、シュールレアリスティックなタッチを交えたシックでありながらモダンなワードローブを展開している。
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