2017/05/29
新生「コスチューム ナショナル」、新クリエイティブディレクターに有働幸司と江角泰俊が決定
2017/05/29
「コスチューム ナショナル(Costume National)」が、新クリエイティブディレクターとして、メンズに「ファクトタム(Factotum)」の有働幸司、ウィメンズに「ヤストシ エズミ(Yasutoshi Ezumi)」の江角泰俊を抜擢した。1986年にエンニョ・カパサ(Ennio Capasa)と兄カルロ・カパサ(Carlo Capasa)によって設立されたブランドは、現在日本の投資会社シークエッジが所有している。

「コスチューム ナショナル」は長年パリでショーを行った後ミラノへ移ったが、2015年には売上高が600万ユーロ(約7億4700万円)にまで落ち込んだ。こうした財政難を受け、カパサ兄弟は退任、09年からブランドの株式17%を保有していたシークエッジが全株式を取得することになった。16年3月の買収に伴い、ローマ、ミラノ、ニューヨークの店舗も閉店している。
有働と江角は17/18年秋冬シーズンからデザインを手がけ、デビューコレクションは日本と香港の直営店のみで販売される。18年春夏シーズンからは卸売を開始し、将来的には本国イタリアを始めとした海外展開も視野に入れていきたい考えだ。
「有働さんはバランスのとれた人格者。『コスチューム ナショナル』をリスペクトしていて、『ファクトタム』で得意とする日本らしいリアルクローズの感覚を融合してほしいと思った。江角さんはイギリスでファッションを学び、ヨーロッパの感覚を持ち合わせているデザイナー。自身のブランドでは国際的な視点を持ちながら、日本らしい味を付けている。『コスチューム ナショナル』に新たな価値を加えてほしい」とブランド側。

有働幸司は71年生まれ。東京モード学園卒業後にビームス(Beams)へ入社し、退社後は短期でロンドンへ。帰国して国内ブランドの立ち上げに関わり、04年に自身のブランド「ファクトタム」をスタートさせた。モードなエッセンスを加えたリアルクローズに定評がある。
81年生まれの江角泰俊は、ロンドンのセントラル・セント・マーチンズを卒業し、「アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」でアシスタントデザイナーとしてキャリアをスタートさせた後、「アクアスキュータム(Aquascutum)」でニットウェアデザイナーを務めた。10年に立ち上げた「ヤストシ エズミ」では、新しいフォルムを探求し続けている。16/17年の国際ウールマーク賞にもノミネートされた。
(2017年5月29日現在、1ユーロ=125円で換算)
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