2020/01/06
第97回「ピッティ・ウオモ」開幕
2020/01/06
イタリア・フィレンツェでメンズ展示会「ピッティ・ウオモ(Pitti Uomo)」第97回が1月7日〜10日の期間開催される。「それぞれが独自のクリエイティビティとアイデンティティを表現できる、いわば"ファッションの国際連合"のようなものを目指す。ダイナミックで、絶えず変化するアイデンティティだ」と話すのは、主催団体ピッティ・イマージネ(Pitti Immagine)のアゴスティーノ・ポレット(Agostino Poletto)代表だ。

今期の出展者は1203ブランドで、うち540社が国外からの参加となる。ラファエロ・ナポレオーネ(Raffaello Napoleone)会長も、「消費が落ち込みイタリアの市場は停滞しているが、充実したシーズンとなる」と称えている。
オリヴィエ・サイヤール(Olivier Saillard)手掛ける「ブリオーニ(Brioni)」がスペシャルインスタレーションでピッティに75年ぶりの復帰を果たすほか、「セルジオ・ロッシ(Sergio Rossi)」のメンズコレクション本格始動や、「アンリアレイジ(Anrealage)」と東京ニットファッション工業組合「トウキョウ ニット(Tokyo Knit)」による協業にも注目が集まる。
また、主力イベントの一つ、「Otherwise Formal」では出展ブランドから30組がショーに参加。今日の社会における"フォーマル"に焦点を当て、メンズウェアの新しいエレガンスを提案する。
「フォーマル回帰の流れの中で、様々なスタイルを通してメンズファッションの新しい方程式を導き出そうと考えた。スポーツ、カジュアル、サルトリアルといった一見相反するものを組み合わせ、現代のフォーマルを定義しようという試みだ」とアゴスティーノ・ポレット。

そしてもう一つのイベント、「Land Flag : from waste to new materials」では、様々な分野の専門家を招いてファッションに関する対談を行う。
「多様なゲストに話を聞くことになる。今までにない試みで、展示会もより複雑なものに進化し続けている。このプロジェクトはテキスタイルメーカーのRedaがサポートしていて、イベント中に出展者が出資することも可能だ」と会長は説明する。
他にも、40周年を祝う「Chevignon」のショーや、190年を迎える「ウールリッチ(Woolrich)」による特別インスタレーションなどが控えている。
スペシャルゲストの「ジル・サンダー(Jil Sander)」は、8日にサンタ・マリア・ノヴェッラ教会でランウェイショーを披露。「セルジオ・タッキーニ(Sergio Tacchini)」も、ブランドの回顧展と共に「パブリックスクール(Public School)」のダオ・イー・チョウ(Dao-Yi Chow)がアーティスティックディレクターに就任して初となるコレクションを発表する予定だ。

テルファー・クレメンス(Telfar Clemens)の「テルファー」とステファノ・ピラーティ(Stefano Pilati)による「Random Identities」もそれぞれスペシャルゲストに選ばれ、9日に合同ショーを開催する。
国ごとのコーナーも設けられており、北欧ブランドを集めた「Scandinavian Manifesto」のほか、日本の「Tokyo Fashion Award」ファイナリストによる特別スペースや、中国から参加する「The China Energy」なども見逃せない。
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