Reuters
2020/03/12
伊OTB、通期目標は据え置き
Reuters
2020/03/12
「ディーゼル(Diesel)」、「メゾン マルジェラ(Maison Margiela)」、「マルニ(Marni)」などを展開するイタリアのOTBグループは、新型コロナウイルス感染拡大による売上の落ち込みはあるものの、2020年度に関しては通期目標を据え置く考えを示した。

一方で、第1四半期終了後の4月にはまた変化する可能性があるともウバルド・ミネッリ(Ubaldo Minelli)CEO。
グループは2019-21年に関する計画において、恒常為替レート換算で年間12-13%の成長を目標に掲げている。
OTBの2019年度連結決算は、売上高が現行為替レート換算で6.4%増の15億3000万ユーロ(約1790億円)だった。恒常為替レートでは4.5%増。
コア利益も前年4150万ユーロ(約48億5300万円)から大幅に伸びて1億9000万ユーロ(約222億4200万円)に。
「2019年度の業績は予想を上回った。というのも、『ディーゼル』の再編も含まれているからだ」とCEOは述べている。実際、前年2018年度の業績では同ブランドが大きな負担となっていた。

「今年の滑り出しは非常に好調だ」ともしているが、新型コロナウイルスの感染拡大は加速しており、今やイタリアでの死者の数は中国に次ぐ。
2月22日に北イタリアで初の感染者が確認された時点で、OTBは緊急部署を設置。収益やコストに関する影響を試算し、それを最小限に抑制する任務を負う。
ミネッリCEOは、3月10日時点で状況が改善すれば全体の影響は軽微なものにとどまるとの見解を示したが、「しかし今日一日で状況が変わることがないのは明白だ。動向を見守っていく」とも述べている。
また、M&Aへの意欲も継続して示したが、「現在のところ具体的な計画はない」とも補足した。
(2020年3月12日現在、1ユーロ=117円で換算)
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