「カナダグース」偽物販売会社に消費者庁が注意喚起 中国拠点か、他ブランドのサイトも多数運営

 消費者庁が、「カナダグース(Canada Goose)」の偽物を格安で販売する「CGJP株式会社」に関する注意喚起を発表した。

「CGJP(現 益天合同会社)」による偽物販売サイト

 2017年10月より消費生活センターや国民生活センター越境消費者センターで同社に対する相談が相次いだことを受け、消費者庁が調査を開始したという。
 
 手口としては、SNSなどを通して「カナダグース」商品についての宣伝を掲載し、CGJPのサイトへ消費者を誘導。「新品、工場直売」や「未使用の正規品」をうたい、例えば「12万3800円」の商品が「2万4700円」へと大幅に値引きされているかのように表示することで、正規品を安売りしていると認識させて購入に繋げる。
 
 CGJPという会社は「カナダグース」が認定した正規品販売店のリストの中には存在せず、送られてきた商品はブランドの製品ではなかった。また、記載されていた東京都世田谷区の住所に同社が入居している事実もない。
 
 こうして上記のような虚偽・誇大な広告・表示および不実告知が確認されたため、消費者安全法第38条第1項に基づき、CGJPの事業者内容を公表するに至った。
 
 「www.canadagoose-jp.com」(現在は閉鎖)をはじめ「coatwarm.asia」や「gooseyasui.com」といった複数のドメインで運営されているECサイトは、すべて企業概要に「CGJP社株式会社」の名前が記載されていたが、現在は益天合同会社と名称を変更してサイトの運営を続けている。国税庁法人番号公表サイトには、もちろん「益天合同会社」の名前も存在しない。
 
 ちなみに、代表者の「町田 杏菜」という氏名で調べてみると、他にも「ザ・ノース・フェイス(The North Face)」(TNFJP株式会社表記)や「ヘルノ(Herno)」(HRJP株式会社表記)といったブランドに関する似た作りの通販サイトが存在することがわかった。
 
 さらに、「CGJP株式会社」の名前がいまだに残る通販サイト「happyfashion.info」(「カナダグース」との言葉もある)では、企業概要のページに中国・河北省石家荘市の住所が表記されている。
 
 「カナダグース」は1957年にカナダで誕生したアパレルブランドで、先日発表した2018-19年度第3四半期(10-12月)の売上は前年同期比50.2%増の3億9930万カナダドル(約334億9500万円)を記録するなど、有名なアウターウェアが大きな成功を収めている。中古市場でもラグジュアリーブランドに並んで高値で取引されるが、正規品はすべてカナダ国内の工場でトレーサビリティ(可視性)を重視して生産されることもあり、取扱店では品薄の状態が続くことも少なくない。先日の決算報告では、同時にケベック州モントリオールへの新規工場建設の計画も明らかにした。
 
 日本市場ではサザビーリーグが2015年10月に「カナダグース」の独占販売契約を締結し、総代理店として販売や広報などを行っている。公式サイトでは偽物について注意を促すページも用意されているが、現在日本語で確認できるだけでも100を超える偽物販売サイトが存在する。
 
 
(2019年2月22日現在、1カナダドル=84円で換算)

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