「コシェ」がマルセイユでクルーズコレクション披露 多様性を称えるショーに

 「コシェ(Koché)」が6月19日、マルセイユでクルーズコレクションを披露した。実際のクルーズ船の中で行われたショーだが、豪華客船とは趣を異にする。

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Koché - Spring-Summer2019 - Cruise Collection - Pixel Formula

  メンズ・ウィメンズが同時発表された今回のランウェイでは、人種も文化も全てをミックスし、マルセイユという街そのものの変化を象徴しているようでもある。現地のファッション専門学校Maison Mode Méditerranéeが主催するプログラム「Open My Med」の一環として、デザイナーのクリステル・コシェール(Christelle Kocher)が招かれた形だ。大胆でスポーティ、プレイフルでファンキーなコレクションは、アルメニアからアフリカ、プロヴァンスとパリがなど様々な文化が交錯するユニークな都市を体現している。
 
 パリサンジェルマンFCのジャージをランウェイに落とし込んだ「コシェ」らしく、今回もスポーツとリュクスが組み合わさったスタイルを見せた。
 
 「クルーズといえば旅。マルセイユへの旅、というテーマを持ち込みたかったの。それにこの街の多様な人種もね。ジェラバ(モロッコの民族衣装)をエアテックス生地で作って、フェミニンとギャングをミックスした。ファッションは何かを伝えるためのものでしょう?」とクリステル・コシェール。

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Koché - Spring-Summer2019- Cruise CollectionPixel Formula

 モロッコのヘナ模様を模したビーズエンブロイダリーのシフォンドレスやトップス、風に揺れるフローラルドレス、レースをドッキングしたターコイズのラウンジスーツに、レーシーなプロヴァンス風ドレス、トラックパンツ、そしてブランドのアイコニックなメリノウールのキモノ風コートも登場した。また、メンズでは「Le Sud Bébé」のメッセージが目を引くバッドボーイスタイルのスーツに、ヘナ模様のフェイスマスクを合わせたルックが印象的だった。
 
 「架空の国を描きたかったの。北アフリカ系の人や、現地のアーティスト、ストリートキャスティングの一般人や、船のキャプテンを起用して、この街の多様性を表現したかったというのもあるわ」とコシェールは話してくれた。
 
 「コシェ」のようなブランドにとって、クルーズコレクションのランウェイショーを開催するということは、それだけで大きな冒険だ。競争相手は「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」や「シャネル(Chanel)」など、十億ユーロ単位の大手ブランドになる。
 
 「マルセイユからのオファーはとてもユニークなものだった。何でも好きなことをして良い、完全に自由にやってくれと言われたの。彼らには本当に感謝しているわ。ショーには毎回強いメッセージ性を持たせたいと考えているから、今回もアーティストや船乗りまでリアルなキャスティングをした。この街のポジティブなイメージを発信することが私にとっては重要」と笑うコシェールは、アフターパーティーでLucille UhlrichやDiego Bianchiといったアーティストに囲まれていた。二人はショーにもモデルとして登場している。
 
 「Open My Med」プログラムでは、他にも「Yacine Aouadi」と「ジャクムス(Jacquemus)」が招待された。特に、「ジャクムス」は初のメンズコレクションを6月25日に発表することでも注目を集めている。
 
 「コシェ」も「ジャクムス」も、共にウールマーク(Wookmark)のサポートを受けてるが、「我々は有言実行なんだ」と同社のスチュアート・マッコロー(Stuart McCullough)マネージングディレクター。
 
 「コシェ」クルーズショーの会場となった船は、シックな豪華客船とは程遠いものだ。しかし、今回のコレクション、ひいては「コシェ」というブランド自体に流れる"民主的"な精神を、それが却って強調していた。

 

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