「ディオール」、デジタルマーケティングを強化 SNSやインフルエンサー利用も

 「ディオール(Dior)」がデジタルアプローチを加速している。2015年にはランウェイのバックステージを体験できるVRヘッドセットを店舗に導入したが、今後は特にSNSを利用したコミュニケーション面を充実させていく方針だ。

Tap to quake - Dior

  最新の取り組みとしては、新作アイウェアコレクション「DiorColorQuake」のローンチにあたって、フェイスブックのストーリー上でバーチャルに試着ができるARフィルター「Tap to quake」を8月に導入。フェイスブックと広告向け特殊エフェクトを提供するザ・ミル(The Mill)と共同で開発したという。
 
 「フィルターの開発はブランドにとっても大きなプロジェクトだった。フェイスブックとザ・ミルと連携し、ラグジュアリーブランドの中でも最先端の試みが実現した。SNSを媒体にしてファッションとテクノロジーをどのようにリンクできるか、それを示す良い例になったと思う」と「ディオール」のITチームはコメントしている。
 
 また、同じくSNS上で "バズって"いるのが、マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)によって再解釈されたサドルバッグだ。リサーチ会社Tribe Dynamicsによると、7月19日のローンチ以来、1万件以上の広告表示と620万のリアクションがあり、「EMV(アーンドメディア・バリュー=SNSが企業にもたらした価値)は400万ドル(約4億4900万円)に上ったという。「ローンチした最初の週から、グーグルの検索数は前年比で300%も伸びていた」とディオール側。
 
 しかし何と言ってもSNSを一番騒がせたのは、9月1日に行われたキアラ・フェラーニ(Chiara Ferragni)の結婚式だろう。フェラーニは「ディオール」のドレスを纏った。投稿は300万の「いいね」と200万の閲覧数、そして3900万以上のリーチを記録している。

Maria Grazia Chiuri & Chiara Ferragni - Dior © Sophie Carre

  「キアラ・フェラーニの結婚式は、メーガン・マークルとハリー王子のロイヤルウエディングより話題になった」とメゾンは述べている。ローンチメトリックス(Launchmetrics)によれば、520万ドル(約5億8400万円)の投資に相当するメディアインパクトをもたらしたことになる。
 
 他のラグジュアリーブランド同様、「ディオール」もインフルエンサーマーケティングに積極的な姿勢を見せ始めている。従来の雑誌の広告枠に比べれば費用も抑えられ、しかも投資に対する見返りは大きい。また、顧客層の拡大という点でも、紙媒体よりもデジタルに親和性が高く、携帯端末を常に手離さないような若い世代への訴求力は抜群だ。
 
 「メゾンはデジタルプロジェクトを引き続き発展させていく。エフェクト開発、サドルバッグ、キアラ・フェラーニのドレスといった試みは、未来への序章に過ぎない」と「ディオール」。
 

(2018年9月19日現在、1ドル=112円で換算)

 

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