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「ニナ・リッチ」、イエール優勝のデザイナーデュオをアーティスティックディレクターに

掲載日
today 2018/08/29
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 「ニナ・リッチ(Nina Ricci)」が、新アーティスティックディレクターに「ボッター(Botter)」のデザイナーデュオ、ルシェミー・ボッター(Rushemy Botter)とリジー・ヘレブラー(Lisi Herrebrugh)を起用した。

Rushemy Botter & Lisi Herrebrugh -- Photo: Leon Mark


 2019年プレフォールがボッターとヘレブラーの手掛ける「ニナ・リッチ」初コレクショとなる。また、初のランウェイショーとしては、来年3月にパリ ファッションウィーク中に2019年秋冬のメインコレクションを披露する予定だ。
 
 オランダを拠点にメンズウェアブランド「ボッター(Botter)」を手掛ける二人は、若手の登竜門であるデザインコンテスト「イエール国際モード&写真フェスティバル(Hyeres International Festival of Fashion and Photography)」の2018年グランプリを受賞した注目のデザイナーでもある。

 同コンテストでは、カリブ海の両氏にインスパイアされたコレクションを全て黒人モデルというキャスティングで発表。脱構築的なスーツや、直接ペイントを施した大胆なパターンが躍るテキスタイル使いなど、様々なコードをユーモアを交えてミックスし、プレイフルな美学を社会的なメッセージと共に打ち出してみせた。
 
 洗練されたロマンティシズムで知られる「ニナ・リッチ」創業者のスタイルとは趣を異にするクリエーションだ。
 
 「素晴らしいプロジェクトに参加することができて、本当に光栄に思います。『ニナ・リッチ』は真にフェミニンなファッションを提案し、老舗メゾンの輝きとサヴォアフェール(匠の技)を象徴する存在です。こうしたDNAを用いてブランドに新しい風を吹き込み、自分らしくポジティブに生きる、強い女性像を作り上げたいと思います」と二人はコメントしている。
 
 「ニナ・リッチ」のシャルロット・タッセ(Charlotte Tasset)ゼネラルマネージャーも、「ルシェミーとリジーを『ニナ・リッチ』に迎えることができて、非常に嬉しく思います。彼ららしいやり方で、誠実かつ大胆に強い感情を表現して見せるクリエイティブな世界観。繊細さと詩的な感性も根底に持っていて、こうしたユニークな美学は『ニナ・リッチ』に新しい女性像をもたらしてくれるでしょう」と評する。
 
 ルシェミー・ボッターはカリブ海のキュラソー島出身。オランダで育ち、ベルギー・アントウェルペン王立芸術学院で学んだ。ヘレブラーはアムステルダム生まれで、アムステルダム・ファッション・インスティテュート(AMFI)を卒業している。
 
 「ニナ・リッチ」ブランドは現在、スペインのプーチ(Puig)グループ傘下に収まっており、同社を親会社とするファッションブランドには、他に「ジャンポール ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)」、「パコ・ラバンヌ(Paco Rabanne)」、「キャロリーナ・ ヘレラ(Carolina Herrera)」などが名を連ねる。
 
 メゾンには今世紀だけで6人のデザイナーが交代しており、ラース・ニルソン(Lars Nilsson)、オリヴィエ・ティスケンス(Olivier Theyskens)、ピーター・コッピング(Peter Copping)、ギヨーム・アンリ(Guillaume Henry)などがアーティスティックディレクターを務めてきた。
 
 親会社のプーチグループは元々フレグランス事業で知られており、ファッションブランドへの投資にはあまり積極的でないという評判もある。「ゴルチエ」に関しては取得の翌年にレディ・トゥ・ウェアを終了し、オートクチュールとランウェイショーにビジネスを縮小している。今回の人事も、注目の若手とはいえ経験の浅いデュオを起用したことで、有名デザイナーよりも安い費用で済ませたと見る向きも出てくるだろう。
 
 いずれにせよ、老舗メゾンを二人の若者の手に委ねるというのは大胆な決断だ。

 

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