「バリー」を中国の山東如意が買収

by

Sandra Halliday

Dominique Muret

掲載日
2018/02/09

　「バリー（Bally）」の過半数株を、レナウン親会社の中国・山東如意科技集団が買収した。他にも、同社はフランスのアパレルグループSMCPや、「アクアスキュータム（Aquascutum）」、ライクラ®（Lycra）を手掛けるインビスタ（Invista）社を傘下に収める。売却元の独JABラグジュアリー（JAB Luxury）も、少数株を引き続き保持する予定だ。

　詳細については明らかになっていないが、ブランドの経営陣は続投予定で、フレデリック・ドゥ・ナープ（Frédéric de Narp）CEOも山東如意の傘下で業務にあたるという。
 
　JABホールディング（JAB Holding）のラグジュアリー部門であるJABラグジュアリーは、昨年7月に「ジミー・チュウ（Jimmy Choo）」を米マイケル・コース（Michael Kors）社へ、そして10月には「ベルスタッフ（Belstaff）」を英イネオス（Ineos）グループへ売却した。「バリー」への提案額は6億ユーロ（約800億円）相当だと推定されている。

　「『バリー』はすべての地域で好調に伸び続けており、特にアジアでは目覚ましい」と「バリー」側。山東如意は「『バリー』のブランドアイデンティティを引き継ぎ、スイスにある本社とメインの工場も維持していく」としている。
 
　「『バリー』は1世紀以上に及ぶ歴史を持つ非常に重要なブランドだ。シューズとレザーグッズの伝統は、現在のところアパレルが核である我が社の事業を理想的な形で補完してくれるだろう。山東如意がファッションの分野で世界をリードする存在になるためにも、これは重要なステップになる」と山東如意の邱亜夫（Qiu Yafu）会長はコメント。