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「パリを捨てよ、東京へ出よう」? 新生東京ファッションウィークの行方

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AFP
掲載日
2016/10/21

  10月17日から始まった東京ファションウィークでは、新旧合わせて50のブランドが参加する。アジアの"ファッションの都"とも呼べる東京だが、急成長を遂げる韓国と中国がすぐそこまで追い上げてきている中、名の知れた日本のブランドはヨーロッパに進出したきりだ。今、東京はファッションウィークを世界的に大きなイベントにする必要に迫られている。

Umit Benan spring/summer 2017 collection in Tokyo - Amazon Tokyo Fashion Week


 「ケンゾー(Kenzo)」、「ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)」、「イッセイミヤケ(Issey Miyake)」、「コムデギャルソン(Comme des Garcons)」といった海外でも有名なブランドは皆、パリをベースに活動している。
 
 東京ファッションウィークを訪れるのは、わずか5万人だ。この数字はニューヨーク ファッションウィークの4分の1に過ぎない。

 パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークという4大ファッションウィークが全て終了した後で、更に東京コレクションに足を運ぶ人間は少ない。また、日本側の危機感も薄いようだ。
 
 Fashionsnap.comによると、東京ファッションウィークが興味を引くイベントであると考えているのは、デザイナー、スタイリスト、エディターなどを含む日本のファッション業界関係者のうちわずか20%に過ぎないという。
 
 221人を対象に調査したところ、日程のほか、大手ブランドの不在、一般公開が少ないことや、"see now, buy now"がまだ浸透していないといった要素が短所として挙げられた。
 

「自身のファッションウィークに集中すべき」

ミラノを拠点にするデザイナー、ウミット・ベナン(Umit Benan)は、こうした状況を打破したいと話す。
 
「日本のファッションウィークをより良くするには、皆が一丸となる必要がある」と同氏。パリから退き、東京で初めてショーを披露した。
 
ウミット・ベナンによると、日本のメンズウェアは「ストリートの中でも最高に洗練されている」という。東京には非常にクリエイティブなバイヤーやデザイナーがおり、非常に好感度な消費者にも恵まれていると評した。
 
「自身のファッションウィークに集中するべきだ。日本のファッションに新しい波を起こすためにね」と話す彼は、5年間で40回も日本を訪れている日本通だ。
 
 日本のテキスタイルはイタリアに次ぐクオリティだとも指摘する。しかし、非常に厳しい決まりのあるハイファッションの伝統を有するイタリアに比べ、日本のメーカーはリスクを恐れないという。例えば、カシミヤをナイロンと混ぜたりすることもある。
 
 「イタリアでは、200ユーロもするテキスタイルにナイロンを混ぜ込んだりすることはしない。それが、日本では非常にフレキシブルでクリエイティブで、喜んで色々と試してみせるんだ」。
 
 長らく新興デザイナーを育ててきた東京だが、最近はストリートスタイルの際立つソウルや、中国経済の中心である上海といった隣国も注目を集め始めている。
 
 「長いファッション文化があって、やはり東京はアジアのファッションの中心だと思う」と語るのは、発表の場をニューヨークから東京に移した香港出身デザイナー、ビッキー・アウ(Vickie Au)。
 
 彼女の手掛ける「ハウス オブ ブイ(HOUSE OF V)」が今シーズン発表した「Urban Chill」コレクションは、建築家フランク・ゲーリーにインスパイアされたミニマルでクリーンなストリートスタイルで、日本人の好みにも合うだろう仕上がりだ。
 

「手仕事の美」

 現在、「ハウス オブ ブイ」は香港、中国本土、台湾、そしてオンラインで展開しているが、今後は日本やアメリカの市場に進出していきたい考えだ。
 
 山本耀司に影響を受け、「モダンでアヴァンギャルドなテーラーメイド」の師と仰ぐ。
 
 フランスの新進ブランド「コーシェ(Koché)」を手掛けるクリステル・コーシェ(Christelle Kocher)もまた、山本耀司から学ぶものがあったとして、今シーズン唯一のフレンチブランドであることに特別な意味を見出している。
 
 「日本の文化は本当に洗練されていて、手仕事や、時間をかけて素晴らしいものを作ることに人々は美を見出している」と話した。
 
 米EC大手のアマゾン(Amazon)がスポンサーにつき、「Amazon Fashion Week Tokyo」となって初めてのシーズンを迎える東京ファッションウィーク。イベントがより大きく華やかなものになるだろうとの期待も寄せられている。
 
 アマゾン ジャパンのジェームズ・ピータース(James Peters)ファッション ヴァイス・プレジデントは、アメリカ同様の成功を日本でも収めることができると自信を持つ。
 
 また、東京ではランウェイショーから店頭販売の間に従来通り6ヵ月の差を設けるブランドが大半だが、ニューヨークで増えつつある直売コレクション"see now, buy now"を取り入れる日本のデザイナーに対しては、喜んで手助けをしていきたいとアマゾン側。
 
 「デザイナーもそれを望んでいると思うし、我々にも用意がある」と同氏はAFPに話した。
 

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