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「ファッションシステム・キルズ・ファッション」の時代に必要なのは素材の追求?――UA栗野宏文がここのがっこう修了展で語ったこと

By
fashionsnap
掲載日
today 2019/05/14
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 ユナイテッドアローズ上級顧問の栗野宏文が、ファッションクリエイションの学校「ここのがっこう」のマテリアル&マターコース(旧ファッション&ニュークラフツコース)修了展で行ったトークセッションに登壇した。ファッション業界について危惧することやファッションデザインの未来についてなどを語った。

(左から)栗野宏文、家安香、山縣良和 - Image: Fashionsnap.com


 トークセッションには栗野のほか、ここのがっこうを主宰する「リトゥンアフターワーズ(Writtenafterwards)」の山縣良和や「トレンドユニオン(Trend Union)」の家安香が登壇し、素材について独特なアプローチをしているデザイナーや、ユニークな素材を紹介。40年以上ファッション業界に携わってきた栗野は、業界全体で強迫観念のように過剰に商品を製造・販売している点や、アパレル産業が環境に強いる負担の大きさについて危機感を覚えているといい、「ファッションシステム・キルズ・ファッション(Fashion System Kills Fashion)の状態だ」と話す。そして、これからのファッションデザインにおいてはサステナブルの観点も含め、"素材と向き合うこと"がひとつのポイントだと示した。
 
 テクノロジーやAIといった技術が急速に発展するなか、原始的な織りや編み、レザーの加工といった方法を如何に工夫して取り入れるかには再考の余地があり、新技術のみに性急に飛びつく必要はないと話す栗野。「ファッションのオリジナリティーは、知識や知恵の蓄積が形になったものでもある。素材の追求や時代の潮流にのめり込んで作った服というのは、着るという行為が必ずしも付随しなくても、魅力を備えていると思う」と自身が感じる素材やものづくりに対する思いについて説明した。

 同コースでは、日本の様々な伝統工芸を学びながらファッションデザインと伝統技術の新たな可能性を模索。レザーの加工や織物の職人をゲストに招いたり、工場見学を行うなどして素材を掘り下げ、デザイン、プロダクトへの発展を試みている。栗野は、修了生の竹村亜樹による布団の中綿を織った重量感がある作品や、荻原しのぶが制作した水溶性のシートにミシンで糸を縫い付け、シート部分を溶かして糸部分のみを残したタペストリーといった独自素材を開発するアティチュードを評価した。

 

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