"好動(こうどう)する"時代へ、IFSが予測する2019年以降の方向性

 「新たな時代の始まりにあなたはどう好動(こうどう)しますか?」という投げかけで講演は締められた。1月下旬、伊藤忠ファッションシステム(以下、IFS)が顧客向けに講演やディスカッションを行う新春フォーラムを開催。第1部は「2019年以降へ向けた生活者の気分」をテーマに、ナレッジ開発室の小原直花と中村ゆいが最新の調査結果から2019年以降の時代の方向性を解説した。

「2019年iIFS新春フォーラム」の様子Image: 伊藤忠ファッションシステム

 IFSではファッションマーケティングによる知見を元に、トレンドの分析・発信、生活者情報の収集や分析を実施。新春フォーラムでは、それらリサーチに基づいたその年の生活者動向などの発表が恒例となっている。

 IFSが時代のベクトルを表す言葉として使った造語「好動」は、「心の触手が動くモノ・コト・ヒトとの出会いを大切にし、その先にある関わりを通じていくつもの多様な未来の可能性を広げる」ことを意味する。「好動 」アプローチの事例としては定額で全国複数拠点に住み放題になるサービスや、着なくなった服のスワッピングイベント、昆虫食専門店などが挙げられ、これまでの「普通」を再設定し変化をサポートしながら、楽しく現状を打破する姿勢が共通しているという。

 2010年代の終盤に入り、「平成」という時代の区切りにも当たる2019年。2019年以降は古い枠組みへの違和感が強まり、2010年代中盤までの「べき・主義」から「好き・心」でつながる時代へと移行するとifsは分析。個人は時代の変わり目を認識し、生き方や働き方、暮らし方を見直すとともに、経済的・感情的な不安感をいかにマネジメントして拠り所となる「らしさ」を無理なく発揮するかを重視するようになるという。

 生活者の気分を調査するにあたり、IFSは「感じた気分」「増やしたい気分」を毎年2回ヒアリング。最新のリサーチ結果では「2019年に最も増やしたい気分」として「穏やかな・安らかな」「楽しい」「安定した」などが上位にランクインし、また「2019年に最も増やしたい気分を表すカラー」として色彩心理学的に自然体を表すペールグリーンや、自分らしさを表すペールブルーといった色が挙げられた。

 また講演では2025年以降の暮らしの方向性についても紹介。生活者への調査では社会経済や地球環境の悪化を意識した回答が目立ち、その結果からまずは家族とのコミュニケーションや健康など身近な生活を整えた暮らしを望む生活者が増えると予測。また「長く使えるモノを選ぶ」「不用品は積極的に捨てる」など、自分にフィットしたモノ・コトを取り入れていきたいという欲求が高まっていくと分析した。

 

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