fashionsnap
2019/05/31
「ゴアテックスのような誰もが知ってる生地ブランドに」、石川県の合繊メーカー新ブランド「カジフ」が初の展示会を開催
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2019/05/31
石川県を拠点にする合成繊維メーカー カジグループの生地ブランド「カジフ(Kajif)」が、業界関係者向けに初の展示会をDaikanyama T-Site Garden Galleyで開催した。

1934年に繊維機械製造として創業されたカジグループは、石川県を拠点に国内外7社のグループ会社でテキスタイルの開発を行ってきた繊維メーカー。繊維機械製造をはじめ、糸加工や織物、編物、縫製など全ての工程を一貫して企画・設計しており、「ティモーネ(Timone)」「トゥーアンドフロー(To&Fro)」といったアパレルブランドも展開している。

「Beyond The Nature.(北陸の自然と共にその先を。)」をコンセプトに掲げるカジフは、北陸の繊維産地の良さを世界に発信していくことを目的にスタート。立ち上げに伴い、髪の毛の3分の1程度の極細原糸と加工糸を織り上げた世界最軽量素材の1つ「アルティメットライト」と、特許申請中の世界で初めての織物フリーカット素材で切りっぱなしでもほつれない「カッタブル」、2種類の捲縮した糸を複合したメランジ調のストレッチ素材「テーラードテクスチャー」、浸透防水加工を施した合繊で防水性能とムレない快適さが特徴の「スペリアテック」、ポリウレタン弾性糸に最適な原糸と加工糸を組み合わせて製作された縦、横、斜めの全方向に伸縮するストレッチ素材「ストレッチプレジャー」、2種類の繊維を独自の糸加工技術で複合し、染め加工を施すことでハリとコシのある風合いに仕上げた「コンパクション」の6つのカテゴリーの生地を発表。会場では、6つの生地に加え、カッタブルを使用した「アンリアレイジ(Anrealage)」のワンピースや、スペリアテックを使った「ジエダ(Jieda)」のM-51型コート、ストレッチプレジャーで製作された「ユイマナカザト(Yuima Nakazato)」のシャツなどカジフの生地を使ったアイテムが披露された。また、明日6月1日には一般公開が行われ、アンリアレイジのデザイナー森永邦彦が登壇するトークショーが開催される。
カジグループの代表取締役社長 梶政隆は、北陸の繊維メーカーについて「良い生地を作っているが、アパレルアイテムとして商品化されたときに製造会社名が表記されず、消費者に認知されていない」と課題を口にした。カジフの目標を「ゴアテックス(Gore-Tex®)のような多くの人に知ってもらえる生地ブランド」とし、そのための施策として消費者がより生地に興味を持ってもらえるようなイベントを開催してくという。また、今後は年に1〜2回のペースで新作を発表してく予定で、サスティナブルな取り組みなどにも力を入れていくという。
■カジフ 展示会
日程:2019年6月1日(土)
時間:10:00〜18:00
場所:Daikanyama T-Site Garden Galley
住所:東京都渋谷区猿楽町16-15
■Anrealage × Kajif 「生地と造形 -合成繊維の未来-」
時間:18:00〜19:00(17:30〜受付開始)
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