2017/01/17
「アメリカンアパレル」、米国内でも閉店進める
2017/01/17
「アメリカンアパレル(American Apparel)」が、遂に米国内でも閉店を始め、ロサンゼルスにある本社も引き払う。数日前、カナダのギルダンアクティブウェア(Gildan Activewear)がブランドの知的財産権と一部施設を8800万ドル(約99億3900万円)で買収したが、「アメリカンアパレル」の店舗販売を取り止める決断を下したようだ。

ギルダンには他にも「アメリカンアパレル」の製造工場を買収する予定があったものの、中止になったとロイターは報じている。
「アメリカンアパレル」は米国製であることを売りにしているが、ギルダンは国外に生産拠点を移し、南米やカリブ諸国での低コスト生産を採用した。製糸と小売の施設は米国内に置くものの、現在米国で生産されている商品はソックスのみとなっている。
「社内では数ヵ月前に通知を出し、買収によって売上に響く事業があるということを社員に伝えた」とアメリカンアパレル側。
しかし、「(テキスタイル製造業の)ブロンクスと合意に達することができて満足している。同社はガーデングローブ好調の買収後、300以上の職を保持するつもりだ」とも付け加えた。
ロサンゼルスにある「アメリカンアパレル」本社には2166人、サウスゲート近郊の工場には959人が務めているが、彼らの大半がリストラに遭う恐れがあるという。関係者筋がロイターに明かしたが、詳細は伏せ、匿名を希望したという。
ギルダンは既に、米国内にある「アメリカンアパレル」の110店舗を閉鎖し、3400人の従業員を解雇するとも示唆している。
4万2000人いるギルダンの従業員のうち9割は、人件費の安いカリブもしくは中米出身者だ。同社が米国内で生産している衣服はソックスのみ。
以前、米国内での生産が「アメリカンアパレル」ブランドの要だとも話したギルダンだが、同時に輸送費やエネルギーコストを考慮する必要があるとも述べていた。
(2017年1月17日現在、1米ドル=113円で換算)
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