2020/03/09
「ドクターマーチン」取得、米カーライルが最有力候補か
2020/03/09
「ドクターマーチン(Dr Martens)」の身売り先が、米カーライル(Carlyle)に決まりそうだ。

現在ブランドを所有しているのは英投資会社ペルミラ(Permira)。カーライルの提案価格は明らかにされていない。ちなみに、2014年にペルミラが買収した時の価格が3億ポンド(約402億3400万円)だったことから、少なくともそれを超える価格がつくだろうことが予想されている。
昨年は株式公開の可能性も示唆されていたが、今となってはその選択肢は消えていると見て良いだろう。
ペルミラのもと、ここ数年で「ドクターマーチンは」急速な成長を遂げた。2019年3月期の業績は、売上高が30%増の4億5440万ポンド(約609億5400万円)、EBITDAが70%増の8500万ポンド(約114億200万円)と大幅な増収増益を記録。売却先の企業は現行年度でさらに利益を倍増できるだけの力がなくてはならないと、ペルミラ側は複数のメディアに述べていた。
新規顧客の開拓と幅広い年齢層に性別問わず訴求してきたことが後押しし、「ドクターマーチン」は加速した。「1460 8ホールブーツ」60周年には、ハローキティからラフ・シモンズ(Raf Simons)まで様々なコラボレーションで話題を集めている。
ペルミラは「ドクターマーチン」売却を決めた後も、ファッション・アパレル業界への投資を続けていく予定で、最近では逆にカーライルが所有する「ゴールデングース(Golden Goose)」買収を計画している。
「ドクターマーチン」に関してはまだ確定している要素はなく、両社ともにコメントを控えている。
(2020年3月9日現在、1英ポンド=134円で換算)
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