2015/09/16
「プルミエール・ヴィジョン」、サステナブルな発展に関するイニシアチブ「Smart Creation」を発表
2015/09/16
パリで開催中のテキスタイル展示会「プルミエール・ヴィジョン(Première Vision)」は、サステナブルな(持続可能な)発展に関するイニシアチブ、「スマートクリエーション(Smart Creation)」を発表した。展示会中、イタリアファッション協会(Camera della Moda)とイギリスファッション協会(British Fashion Council)の会長を迎えた対談が開かれ、そこで明らかになった。

出展者を対象に行うアンケートを通じて、各企業が、様々な製造過程においてどれだけサステナブルな方法を導入しているか、といったデータを集める。これは各社の意識を高めるだけでなく、現在行っている製造方法を再評価するきっかけにもなるという。往々にして、顧客に対して効果的な見せ方ができていない場合があるからだ。
「消費者、つまり決定権を持っている側の人々というのは、常に企業の責任に敏感で、サステナブルであることを要求する」と「プルミエール・ヴィジョン」のマーケティング・ディヴェロップメントディレクター、シャンタル・マリングレー(Chantal Malingrey)氏。「また、サステナビリティというテーマは、クリエイティビティとイノベーションにも繋がる問題だ」。
2000社以上にアンケートを実施し、現在運営側は回答を待っているところだ。ねらいは、製造業者の「スマートファクト(Smartfacts)」を集めること。特に、製造過程の誠実さや透明性、あるいは製造環境などに注目する。
一方で、「大きなエコロジームーブメントを起こすつもりはない」とマリングレー氏は付け足す。「プルミエール・ヴィジョン」の運営陣は、サステナブルな製造システムを求める団体から定期的にこの手の質問を受け取るという。プルミエール・ヴィジョン社のフィリップ・パスケ(Philippe Pasquet)は、これはちょっとした「ガジェット」の類であって、プロジェクトの域には至らないと回答している。
告知の場には、イタリアファッション協会会長のカルロ・カパサ(Carlo Capasa)氏が同席していたが、彼自身、衣類に使用する化学物質に関する規定を定める方針を就任直後に発表している。これには、「グッチ(Gucci)」、「プラダ(Prada)」、「ヴァレンティノ(Valentino)」、「ヴェルサーチ(Versace)」などイタリアの大手ブランド10社近くが賛同した。
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