2017/03/23
「ヴェトモン」、パリからチューリッヒに本社移転
2017/03/23
デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)手掛ける「ヴェトモン(Vetements)」が、スイスのチューリッヒに移転するという。「チューリッヒをファッションの街にしたい。この街がいつかファッションと結びつけられるようになるのが夢だ」と新聞SonntagsZeitungのインタビューにて語ったのは、ブランドの経営を担っているデムナの弟、グラム・ヴァザリア(Guram Gvasalia)だ。

「スイスの税制が有利だというだけでなく、今回の移転で新しいステップへ踏み出せると考えている。全てリセットして、新しく出発をしたい」とブランドの広報担当は当紙に明かした。
SonntagsZeitung紙のインタビューでは、会社が「パリではこれ以上大きくならない」と話したグラム・ヴァザリア。高い税金と煩雑な手続きを理由に挙げている。「フランスでは、新しい従業員を一人雇用するのに最低でも9ヵ月はかかる」。
同時に、「上っ面ばかり華美なところがあって、パリには破滅の空気を感じる」とも話し、「パリはクリエイティビティを殺してしまう。(中略)スイスの真っ新なところが好ましい」と強調する。
昨年6月にはヴェトモン・グループ 有限会社(Vetements Group AG)を設立。スタジオ、プロトタイプ制作アトリエ、オフィス、アーカイブ、フォトスタジオまで、全てをチューリッヒのビンツ地区に移転した。従業員に関しては、移転に伴う手続きの最中だという。
コレクションの発表は引き続きパリで行う予定で、PRも担当しているショールーム「リチュアル・プロジェクツ(Ritual Projects)」が手掛ける。
「バレンシアガ(Balenciaga)」のアーティスティックディレクターも務めるヴァザリアは、パリとチューリッヒを行き来することになる。
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